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希少性の原理の強烈さ

毎週日曜に参加している読書勉強会で、
チャルディーニ『影響力の武器』
読み進めています。

大分終わりに近づいてきて、
6つある原則のうちの最後、
「希少性の原理」も間もなく
読み終えようというところまで
やってきました。

どの原則も、非常に強力な働きを
している様子を見てきましたが、
「希少性の原理」は中でも1、2を
争うのではないかと思うほどに

人間の行動を規定する力が強い
ではないかと感じています。

3年近く前に、この原理について
取り上げた記事を書いたことが
ありました。

この中でも書いた通り、
「限定」されると、人はつい
欲しくなってしまうのですね。

「今だけ」
「ここだけ」
「あなただけ」

といった具合に、
限定されることで希少性が高まると、
自分の心の中でその対象の価値が
高まる
わけです。

対象物そのものは一切変化して
いない
わけですから、
完全に気持ちの問題ですよね。

参加者の方で、レストラン経営に
携わっている方が、面白い事例を
共有してくれました。

施設の老朽化に伴い、
ある店舗を閉めることになった
とのことで、半年前あたりに
告知をし始めたそうです。

すると、以前はそこまで混雑して
いなかったにもかかわらず、
閉店を惜しむ人たちから予約が
ひっきりなしに入る
ようになり、
連日大盛況になったとのこと。

冒頭の写真にあるハンバーガーは、
私が通うオフィスの近くにあった
お店でよくいただいていたものです。

残念なことに、別の場所へ移転する
ことになってしまい、1月末を以て
営業終了したのですが、ここも
最後の方はなかなか入りにくい日が
続いていました

もうなくなってしまう、と聞いて、
それまであまり頻繁に来なかった
人たちも、急に殺到するように
なった
としか思えません。

昔から、「閉店セール」と銘打って
安売りを展開
し、しばらくして
閉店するのかと思ったらいつまで
経っても商売を続けていて、
時を置いて再度「閉店セール」を
始めるという悪徳業者
はいました。

バレなければOKと言わんばかりの
悪徳商法を行っている張本人たちは、
「希少性の原理」がいかに効果的か
存分に分かっているのですよね。

かくいう私も、お客様が「限定」だと
買ってくれる
から、というのを主な
理由に、期間限定だとか数量限定
いった販売促進に多くの力と時間を
割いて来たクチです。

ただ、「限定」であおろう
ダマして買わせてしまおう

などという不誠実な気持ちは
持ち合わせていません。

「限定」することに、相応の意味がある、
意義がある
ような形にすることで、
買う側と売る側の双方がハッピーに
なれる、そういう企画にすることを
心がけています。

消費者としては、「希少性の原理」に
過度に反応しないようにする

事業者としては、「希少性の原理」を
過度に振り回さずに、誠実に商売する

そのように心掛けたいものです。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。