巨大化したアマゾンの死角
私自身、アマゾンのヘビーユーザーで
あることは間違いない。
プライムには、かなり初期から登録を
していた。
定期購入も続けているし、ついには
Kindle Unlimitedもこの2月から契約
している。
計算したことはないが、アマゾンから
荷物が届かない週はないと言っても
いい位買い物をしているので、年間
50回以上の注文はまず堅いところ。
本を買うことが多いのと、本以外の
商品もとても買いやすいし、しかも
大抵のネットショップより安い。
プライムなら配送料もほぼ心配する
ことがないので、ついつい買い物が
アマゾンに偏ることになる。
そんなアマゾンに対して、最近は結構
不信感や不満を感じ始めている。
きっかけは、最近すっかり世の中に
定着しつつある「置き配」である。
配送時に、マンションやアパートの
各戸まで荷物を届けるのは、確かに
手間がかかる。
これが、集合玄関のところで済んで
しまえば、配送会社の手間は大幅に
減り、莫大な配送コストの引き下げ
交渉もやりやすくなるのだろう。
不在の時に、置き配になるのは
仕方ないし、むしろ持ち帰られて
しまうよりも有り難い。
しかし、なぜか在宅していても
勝手に置き配していってしまうのに
閉口しているのだ。
置き配サービスが始まるタイミングで、
確かにアマゾンからメールで連絡が
あり、置き配の場合にどの形態で
受け取りたいかのアンケートに
答えた記憶がある。
しかし、そのアンケートの答えの中
には、「在宅時は直接受け取り希望」
という要素がなかった。
イヤな予感が的中し、在宅かどうか
確認もせずに置き配にしていくケース
が多発するようになったのである。
それでも、重いものの場合は、
3階にある我が家の玄関まで持って
来てくれることもある。
しかし、重いものの筆頭である
飲料の配達であっても、連絡なき
まま置き配されることがあって、
明らかにサービスレベルの低下
だろう
。
死角と言えばもう一つ。
アマゾンのレビュー仕込み問題で
ある。
パソコン周辺機器や家電系の商品、
特に中国メーカーのものに顕著な、
いかにも「やらせ」レビューで
星を引き上げる不正が後を絶たず、
何を信じて買い物すればよいのか
分からなくなりつつある。
この問題は、随分前からあって、
仕方なく我慢してきたが、置き配
の問題で不信感が増大したことと
あいまって、もう勘弁!という
気持ちが強くなってきた。
「ティッピングポイント」を超えた
感覚、とでも言おうか。
ティッピングポイントというのは、
こちらの有名な本に書かれている
言葉であり、概念。
コップの縁まで水が入って、表面張力
でギリギリまで頑張っていたところ、
遂にあふれ出す瞬間、と言い換える
ことも可能かもしれない。
ヨドバシカメラが、アマゾンのこの辺
の死角を見事に突いて来ているように
見受ける。
取扱商品が有名メーカーの正規品に
絞り込まれているので、後々クレーム
になりにくいようになっていたり、
配送のクオリティも今やアマゾンより
上を行っている感がある。
とは言いながら、アマゾンも使い
続けるのだろうが、あのアマゾン
であっても永遠に勝ち続けるのは
難しいのだ、ということを今まさに
目撃しているのではないかと思う
今日この頃。
千丈の堤も蟻の一穴より崩れる、と
言う。
アマゾンがこの蟻の一穴を塞ぐこと
ができるのか、見守りたい。