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海を感じ、海を知る

去る7月7日(日)に、
戸山にある学習院女子大学にて
開催されたイベントにお邪魔
してきました。

「海とその環境を感じるシンポジウム」
と題したこのイベントは、
同大学を志望する高校の生徒や先生に
来てもらうことを企図しつつ、
海に関係する方や、海に関心のある方
であれば広く門戸を開いているという
太っ腹な企画。

主催側に友人がいることがきっかけで、
たまたまお邪魔することになりました。

ご存知の通り、海に囲まれた島国である
我が国日本。
海から大いなる恵みをいただいて
生きてきましたし、これからも
生きていくことでしょう。

その割には、私たちは海のことを大して
理解していないのではないでしょうか?

あるいは、海のことを大切に思ったり、
サステナブルな形で利活用したりと
いったことが十分にはできていないの
ではないでしょうか?

このような問題意識から、
海に対する感謝の念や、自然に対する
バランスの取れた見方を育成する
機会をつくりたい
、そんな思いで
もって開かれたようです。

具体的には、朝一で基調講演として
海とその環境、あるいは海の教育に
関する先生のお話があり、
その後は3つのコースに分かれて
ワークショップ
お昼休みを挟んでから、また別の
ワークショップに参加し、
最後にもう一度全体で集まって
パネルディスカッションを行いながら
一日のまとめをするという段取りで
行われました。

私が選んだワークショップは、
午前中は「海を使う」
午後は「海中海底の環境と生物」
というもの。

「海を使う」ってどういうこと?
突然訊かれても分かりにくいと
思いますよね?

実際に、我々人間は、海を色々な形で
利用しているわけですが、では実際
どのように利用していますか?
思うままに挙げてください!
というお題を、各4名ほどに分かれた
班ごとにディスカッションすること
からワークショップは始まりました。

普段仕事でブレストすることは
ありますが、全く門外漢の分野での
ブレストは最近ではすっかり縁遠く
なっていたので、非常に新鮮。

その場で思い付いたのは、
漁業、発電(波力や風力)、塩田、
浄化作用(汚水やゴミを流す)

といったところ。

他の班からは、
レジャー、冷却、海運、食糧、潮力発電
などが出ていましたが、時間があれば
もっと色々出て来そうでした。

その後は、海底に眠る鉱物資源の話へ
移っていったのですが、
この冒頭のブレスト体験だけでも、
こうしたワークショップに参加する
メリットを十分に感じさせてくれました。

見ず知らずの人と一緒に、
普段使わない頭の部分を使いながら、
一つの目標に向かって共同で作業を
進めていく
という経験は、
50にもなるとそうそう実践する機会が
ないのですよね。

その意味で、妙に満足感の得られる
時間を過ごせた
なぁ、という思いに
その日は浸れたのです。

午後のワークショップでは、
「ちりめんモンスター」
ピンセットで分類していくという
体験をすることに。

ちりめんじゃこには、時折興味深い
幼生の魚類や甲殻類等が混じっている

と噂には聞いていましたが、
わざわざ自分で買って来て、
ピンセットで実習してやろうという
モノ好きは少ないはずです。

そんな体験を半強制的にさせて
もらえたわけですが、やり始めたら
結構没入してしまうんですよね。

ちりめんじゃこに入っている魚には、
イカナゴイワシ類が多いようです。
その中に、赤いものが混じっていて、
よく見ると小さなエビだったり、
人によってはカニを見つけたり、
これはウツボでは?というような
模様の稚魚を見つけたり、
なかなかに楽しい体験。

本で色々学ぶのももちろん楽しいの
ですが、実際に自分でピンセットを
使って選り分けていくのは、時間を
忘れてしまう
ほど面白いですよ。

こういったワークショップなどの
イベントは、大学はもちろんのこと、
高校中学地方自治体、あるいは
営利・非営利を問わず専門的な研究を
実施している研究機関など、様々な
主体が実施している
ものです。

お子さんがいるか否かを問わず、
色々とアンテナを張ってみて、
普段の仕事やプライベートでは
網にかからなそうなものほど、
試しに出かけてみるのも面白い

かもしれませんね。

イノベーションは、異質なもの同士を
掛け合わせるところから生まれやすい

わけなので、あえて自分を異質な環境に
放り込んでみることが、新しい何かを
生み出す可能性を高める
のです。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。