続・タムパを考える
昨日に続いて、「タムパ」について。
Z世代の特徴として良く言われること、
それは、ミレニアル以前の世代に比べ、
お金になびかないということ。
充実したプライベートとか、
やりがいのある仕事、
社会に良いインパクトをもたらすこと、
そういったことにより高い価値を置く
傾向にあるようだ。
もちろん、Z世代に属しているだけで、
機械的にそういう価値観に染まるという
わけではなかろう。
あくまで、他と比較してそういう傾向が
強いに過ぎない。
これは、極めて良い傾向だと思う。
いつまでも、大量生産大量消費とか、
バブル時代の金銭感覚を引きずっている
ことは、百害あって一利なし。
時間も、お金も、いずれもコスト。
自分が投入する資源は、すべからく
コストとなる。
お金だけに「コスパ」を求め、
自分の時間や、自分の労力には
「コスパ(タムパ)」を求めないと
いう態度は、やはり勿体ない。
昨日も、特売チラシを見比べて
スーパーをはしごする主婦(夫)の
例を挙げたが、これなどはお金の
「コスパ」ばかりに気を取られ、
自分の時間や労力といった面を含む
総合的な「コスパ(タムパ)」を
考えない態度である。
会社においても、このような間違いを
しでかしてしまっている人は、実は
かなりの数いるのではないかと思って
いる。
会社で物品やサービスを購入する場合、
一定額以上だといわゆる「相見積もり」
を要求するのが、割と一般的なルールと
して通用している。
要は、複数の販売者を天秤にかけて、
より安く、よりお買い得な買い物を
しようという目論見だ。
もちろん、何千万円、何億円というような
買い物であれば、それなりの手間暇を
かけて「相見積もり」を実施することも
正当化しやすいだろう。
しかし、僅か数十万円レベルであっても
「相見積もり」というケースなど、
要求される方からするとたまったもの
ではない。
せいぜい数千円、数万円の利益しかない
仕事であっても、それをギリギリまで
削れと言われているようなものだ。
ここで考えるべきが、要求する方の手間暇、
つまり担当者のかけた時間に対する人件費
等を考慮すると、発注側が得られる利益は
ほぼ吹っ飛んでいるのではないか、
ということ。
もちろん、そんな事情を考慮して、
「相見積もり」は500万円以上~とか、
1,000万円以上~、という最低額基準を
設けることも多いが、それでも発注側も
膨大な時間と労力をかけていることから
すれば、「コスパ(タムパ)」が良い
仕組みだとは言えない場合も多いのだ。
信頼関係を築けている取引先に、
相見積もりをすることなく依頼し、
期待する品質で納品してもらう。
そんな取引先を一つ、また一つと
増やしていき、受注企業側からの
評判を獲得、蓄積していく。
それが最も高い「コスパ(タムパ)」を
生み、なおかつ仕事のストレスもグンと
減らすことのできる方法ではないかと
愚考する次第。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。