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返品を気持ちよく受ける

近所のスーパーに、
購入品の交換に行った。
モノが悪かったわけではない。
完全に自分が悪いのだが、
買って来てくれと頼まれたものとは
違うものを買ってしまったので、
やむなく交換する必要に迫られた
のだ。

交換といっても、本来必要なものと
全くの等価ではないため、
一旦返品処理をしてもらって、
新たに必要な商品を買い求める、
そのようなプロセスとなる。

夜9時過ぎに行ったため、
残念なことにサービスカウンターが
閉まっていた。
「夜20時まで」
とのメッセージが私の目に
飛び込んで来る。
あぁ、ツイてない。

一瞬あきらめて帰りかけたが、
ちょっと待て、まだあきらめるのは
早い、そう思い直す。
人気の少ない店内をキョロキョロと
見回し、ちょっとレジから離れた
場所に、製氷機のメンテナンスを
していたベテラン風の店員を
首尾よく発見。

恐る恐る近付いていき、
かくかくしかじかの理由で
返品をしたいのだが、
今日はもうサービスカウンターが
閉まっているから
対応できないですかね?
と申し訳なさそうに尋ねてみた。

すると、意外とあっさり、
「大丈夫ですよ、こちらへどうぞ」
と案内をしてくれた。
いやぁ、言ってみるものだ。
あきらめないで良かった。
ベテラン風店員のお陰で、
二度手間になることなく、
無事返品処理と新たな買い物を
済ませることができた。

何のことはない、日常の一コマ。
店員の対応は、当たり前といえば
当たり前かもしれない。
しかし、もし自分が声をかけた
店員が、学生のアルバイトさん
だったらどうなっていたか?
あるいは、規則にうるさそうな
強面のパートさんだったら?

対応の良し悪しは、年齢や性別に
左右されるというよりは、
むしろ個々人の性格に左右される
ところ大だろう。
いずれにしても、たまたま私が
声をかけた店員さんは「当たり」
だったものの、「ハズレ」を引く
可能性も十分にあったはず。

返品にどう対応するかの
マニュアルにどんなことが
書かれているのか、
正直なところ関知していないし、
スーパーによってそれぞれ
ルールが異なるだろうから、
一般化は難しい。
が、今回の私のように、完全に
客の側に非があれば、そのような
返品はできません、と突っぱねる
ことも不可能ではないだろう。

それでも、ほとんどのスーパーは
こうした返品を受けてくれると
思われる。
大抵の会社は、ある一定程度の
返品があることは織り込み済みで
経営をしており、よほど悪質な
ものでない限りはもめることなく
返品可能なことが多い。

また、返品を受けてくれる親切な
お店、という実績を積み重ねていく
ことで、中長期的に信頼・信用を
作っていく
ことができる。
更には、ここで「貸し」を作って
おけば、近い将来その「貸し」を
返そうと行動してくれる可能性が
高い。
いわゆる「返報性の原理」という
やつである。
よって経済合理性も高いのだ。

よほど悪質な事案でもない限り、
返品というのは笑顔で気持ちよく
受けるのが得策。
今日の対応を受けて、もし自分が
返品を受ける側であった場合には、
是非とも笑顔で気持ちよく、返品
した後ろめたさを相手に感じさせ
ないような接客対応
を目指すべき
だと感じた次第。
そうすれば、かなりのお客様が、
自店の味方やファンになってくれる
ことが期待できるはずだ。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。