慶應義塾高校・森林監督に見る「リーダーシップ3.0」
慶應義塾高校が、
甲子園で快進撃を続けている。
現時点でベスト4に進出、
今日の土浦日大戦に勝てば
決勝戦進出となる。
ベスト4進出自体が103年ぶり、
決勝に進めば107年ぶりという。
当時はまだ野球をやっている学校
自体が少なかっただろうし、
そもそも野球をプレイする環境に
恵まれた学生がまだまだ稀だった
に違いなく、慶應のような学校が
比較的上位進出しやすかったの
だろうと推測するところ。
学校の数は圧倒的に増えている。
野球をウリにして良い選手を集める
ような学校も多い。
そんな中で、慶應が甲子園に出場を
果たすこと自体、そう簡単ではない。
ましてや、そこで勝ち上がっていく
ことのハードルは極めて高い。
殊に激戦区と呼ばれる神奈川県で、
強豪の東海大相模や横浜高校と
いった甲子園常連校を破っての
春夏連続出場である。
地力があった上で、更に甲子園と
いう場でも成長を続けているから
こそ、こうして勝ち上がって来る
ことが出来ているのだろう。
先のリンクにある私のnoteでも
触れた通り、「Number」が監督の
著書『Thinking Baseball』から内容を
抜粋して紹介する記事をリリースし、
少なくともFacebookで積極的に広告
展開をしているようだ。
その記事、あるいはベースになって
いる彼の著書にある通り、森林監督は
生徒たちを一個人として尊重し、
野球を通じてその成長の手助けをする、
そんな精神で真摯に役割を全うしようと
しているように見受けられる。
特に、「長髪OK」などが話題になる
ことが多いが、それだけではない。
生徒たちを信じて任せる。
監督自身は、あくまでも生徒が自ら決めた
ことを支援、サポートする立場に徹する。
正に、次世代型リーダーの典型、
「リーダーシップ3.0」を具現化している
ように感じた次第だ。
ちなみに、「リーダーシップ3.0」とは、
中央集権型の「リーダーシップ1.0」、
変革型の「リーダーシップ2.0」を経て、
支援型の「リーダーシップ3.0」こそが
今の時代に求められているという、
小杉俊哉先生が下記の著書で提唱
しているコンセプト。
先日、7対2で沖縄尚学高校を破った
直後の森林監督へのインタビューを
聞いていたのだが、選手の甲子園に
来てからの成長を、惜しげもなく
称えていたのが印象的だった。
そして、この先の試合に向けた抱負を
聞かれた時には、一試合一試合、
一瞬一瞬を味わっていきたいと
いうようなニュアンスの回答。
変に肩肘張って「絶対勝ちます!」の
ようなコミットはせず、自然体で、
これまでに準備してきたものを出し
切れば、結果は自ずとついてくる、
そんな信念を感じさせてくれる。
支援型のリーダーが率いるチームが、
こうして全国区で実績を残していく
ことで、リーダーシップのあり方が
益々望ましい方向へと変わっていく
ことは、大変に喜ばしいことだ。
「リーダーシップ3.0」が、
世の中により一層広く行き渡り、
イキイキとした組織、個人が益々
増えていくことを願ってやまない。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。