ユーグレナのCFO
先日、新宿マルイがベータという企業
と組んで、「売らない店舗」という
コンセプトでお店を展開している話を
紹介したところ、マルイにお勤めの
大学時代の先輩が声を掛けてくれたの
で、先日ZOOMで色々話を伺うことが
できた。
普段なかなか接することのない業界の
ウラ話を色々と伺うことができ、
とても良い刺激になって感謝している。
色々紹介したいネタがあり、順次
小出しにしていくつもりだ。
そのうちのひとつ、マルイがESGに
積極的なことに関連してユーグレナ
の話題が上がったので、今日はその
ことに少し触れてみたい。
CFO=Chief Financial Officer
という役職がある。
「最高財務責任者」
というのが通常の訳である。
しかし、ユーグレナのそれは、
CFO=Chief Future Officer
「最高未来責任者」
なのである。
しかも、CFOは18歳以下限定!
つまり、対象がほぼ高校生、
中学生に限られることになる。
こちらの募集はかなり話題に
なったので、ご存知の方も多い
かもしれない。
Future=未来を司る役職とは、
一体何をするのか?
「会社と未来を変えるためのすべて」
が業務範囲だそうだ。
このニュース、最近聞いたとばかり
思っていたが、CFOの募集自体は
もう1年前のニュースだった。
ユーグレナの取り扱っている
「商品」というか「分野」が、
ミドリムシという微細藻類を
ベースに生まれる、環境に負荷
の少ないものということで、
地球環境の将来を憂えている
点でSDG'sやESGといったもの
との親和性が著しく高い。
企業理念がそもそも
「サステナブル」をもじって
「サステナブる」なんて言葉を
取り込んでいる位だ。
このCFO募集は、社会課題を解決
しようとするユーグレナ社の企業
姿勢を見事に企画に落とし込んだ
秀逸な事例だと思う。
「社会課題の解決」というのは、
マスメディアが一般企業をニュース
に取り上げる際の鉄板ネタ。
企業ニュースは、あくまで私的な
ものに過ぎないからメディアが
取り上げる大義名分が薄い。
しかし、その一般企業が、社会の
課題をこうやって解決しようと
していますよ、的な話になると、
俄然ニュース性がアップするのだ。
元々の企業姿勢が社会課題を解決
する気マンマンの会社だという
ことを差し引いても、ユーグレナ
のニュースリリースの数、頻度を
見て、素晴らしいPR担当がいるか
あるいは社員のPRに対するマインド
が極めて高く、かつ洗練されている
のだろうと思わざるを得ない。
自分の会社がやっていること、
扱っているもの、メディアに
載せて広げたいときに、社会的に
関心を持たれる部分との接点を
見い出して、それをニュースの
「核」にすることが重要。
そういうことを、丁寧に、粛々と
やっているように見えるのだ。
個人的に応援したい会社の筆頭に
挙げたい中の一つでもある。
ユーグレナ社にはこれからも
益々の成長発展を期待したい。