モチベーションのコントロール
「淡々粛々」という言葉がある。
この言葉、私のためにあるのでは、
と言うのは大げさに過ぎるが、
実際私自身が好きな言葉であり、
好きな在り方であって、なおかつ
人からもそのように見られることが
多い。
感情を激しく表に出すことも少なく、
調子のよい時も、悪い時も、
あまり上下の振幅なく過ごしている、
少なくとも外からはそう見える。
もっと感情を表に出した方が、
「人間味」が出て良いのでは?
そんな趣旨のアドバイスをいただく
こともあり、できるだけ笑顔になる
ことを心掛けたり、表情も豊かに
なるよう意識をしているのだが、
いつしかマイペースに戻っている
ことが多いのかもしれない。
そんな調子なので、モチベーションの
浮き沈みも比較的少ないのではないか
と自己分析している。
「モチベーションが上がらない!」
「モチベーションがダダ下がりだよー!」
そんな台詞を吐く人が多い気がするが、
比較的そういう苦労からは距離を置けて
いるといっていいだろう。
確か昨日、Facebookのタイムラインに、
「モチベーションを上げるには?」
と聞かれたイチローが何と答えたか、
というWeb記事が流れて来た。
友人が「いいね」を押したからなのか、
広告だったのか、全く覚えていないの
だが、ふと思い出して検索したところ
この記事がヒット。
イチロー曰く、
「モチベーションを上げる方法はない」
「低い時にいかに下げないかが大事」
という趣旨の回答。
なかなか深い回答である。
確かに、モチベーションというのは
「上げる」ものというよりは、
「上がる」ものと考えた方が、
よりしっくりくる。
無理に上げたところで、その反動が
やって来そうだ。
その点、いかに下げないか、と考える
方が、コントロールはしやすい。
下げる要因を取り除いていけばよい
からである。
上げる要因を見つけたり、実際にその
要因を作ったりするのは大変だろうが、
下げる要因を回避したり、潰したり
する方がずっと容易に感じられる。
さすがはイチロー、今回に限ったこと
ではないが、真のプロとして自分が
取り組んでいる事柄を逐一言語化して
いるところが素晴らしい。
と、ここまでイチローを持ち上げて
おきながら言うのもなんだが、
モチベーションを上げる方法がない、
という彼の言葉に疑いを差し挟む余地は
あるように思う。
一番手っ取り早いのは、
ワクワクする予定で、どんどん
スケジュールを埋めていく、
という行動である。
人生を充実させるための「遊び」の
予定を、真っ先に確保するのだ。
人生は短い。
楽しい、魂を震わせるような事柄に、
命を使っていくべき。
そういう予定を埋めていくと、
今度のあの予定までに課題を仕上げよう!
とか、あの仕事を片付けよう!という
具合にモチベーションが上がる気が
するのである。
イチローの場合は、プロ野球選手としての
矜持として、試合で最高のパフォーマンス
を発揮することを何よりも優先していた
はずなので、そのようなモチベーション
アップの手法を取れなかったということ
なのかもしれない。
真相は正直なところ分からない。
いずれにしても、モチベーションは
無理に上げようとせず、
下げないようにする方が、
コントロールがしやすいという
ライフハックは、
ありがたくいただこう。