野党一本化これから必要な選挙区はどこ?
野党共闘…確かに進んでないように見えますが、なんやかんやで着実に進んでます。
現在、立憲と共産で競合してる選挙区が70近くありますが、その中で本当に一本化が必要な選挙区はどこなのかを検証しました。
1.九州ブロック
ここで絶対に一本化が必要なのは福岡5区と福岡9区です。
福岡5区は前回の衆院選は野党票を合算すれば2355票差。しかも、保守分裂で、立憲の候補者は女性候補なので十分にチャンスがあります。
一方、地元市議も認めるほど調整が上手くいってないのは福岡9区です。
共産党も10区で候補者を下ろしてる(10区は立憲現職の城井さん)ので、9区は下ろせないと朝日新聞の取材に応じてました。 緒方さんも無所属を貫いてるが故に、交渉ができてません。
十分チャンスあるのは互いに分かってるとは思いますが、 緒方さんも立憲に入るなり何らかの形でテコ入れしないと結果的に両方損します。
欲を言えば福岡1区もやれるに越したことはありません。
長崎4区は共産党が立ててくれてないのですが、本当は末次より白川鮎美に差し替えた方が絶対勝てる確率が上がると思います。
2.中国四国ブロック
四国ブロックはありません。
中国ブロックで必須なのは岡山4区と広島2区です。
岡山4区は柚木さんの選挙区。確かにここに関しては一本化しても勝てるかどうかは微妙ですが…
それよりもマストなのは広島2区。
実は自民現職平口さんの得票は回を追うごとに減らしてます。
それに、73歳という高齢なので、今後自民党でなかなか上へ行けるチャンスも少ないです。
前回の衆院選は希望の党だけでなく維新もバッティングしたので、潜在的な野党票は結構あると思います。
しかも、宮口さんの応援演説という強力なカードも使えます。市民連合もしっかりしてるので、そろそろ調整してもいいと思います。
(広島3区も維新が出てくれて助かったが、その危機感から河井克行氏はああいう行動に走ったのかもしれない。)
3.近畿ブロック
ここは維新が強いので、一本化はこれぐらいが限界です。
ただ、奈良1区に共産党の候補者を擁立した意図は何でしょうか? 馬淵さんが嫌いなんでしょうか?
ネット上での野党支持者の馬淵さんの評価が山本太郎に肩入れしすぎてる、奈良市議選での不振も含めてすこぶる評判が悪いのは否定しませんが、そこを見誤ってしまうと痛い目に遭う気がします。
また、ここももうちょいやり方を考えてほしいのが京都4区です。京都の反共事情はかなり強いので共闘が無理なのは仕方ないです。
ただ、北神さんは立憲に入るなり対策はして欲しいです。
前回の衆院選も惜敗率85%で落選してますが、今のままならそれと同じ道を辿ります。
個人的に野党系無所属で現職じゃない人は米山さんみたいに良くも悪くも名前が知られてる人じゃない限り、やってはいけないと思います。
弱い候補じゃないだけに、なおさらです。
4.東海ブロック
ここは岐阜1区と5区は候補者が若いので、そこに配慮してくれたらという願望はあります。 単純に今井るるが候補者として好きなのもありますし、比例復活してくれれば、それだけでめちゃめちゃ効果はあると思います。 東海ローカルのメディアが大注目するはずなので。
静岡8区の源馬さんも調整できれば、十分に小選挙区当選はあり得るので、ここもやってもらえればというところです。
ですが、何がなんでもは愛知10区です。
藤原さんはTwitterの立憲支持者には人気が高く、地域回りも出来ていて政策もしっかりあるので個人的にも好きなのですが…
江崎さんが78歳と非常に高齢というところ、そして維新の現職杉本和巳も一定の地盤を持ってます。
野党側は自民党だけでなく、維新という存在もしっかりと意識しないといけないのですが…
ここも交渉が進んでないので、共産党としては相互支援が欲しいのかもしれません。
北信越ブロックは順調なので省略します。
5.南関東ブロック
菅総理の選挙区である神奈川2区で一本化すれば、どれだけ批判票が集まるのかは見てみたいのですが…
ここは千葉5区と8区です。
千葉5区に関しては、立憲民主と国民民主で調整しなきゃいけないのですが…
静岡1区と東京10区の一本化を放置したのは、ちょっと怠慢ですね。
千葉8区は立憲、共産、れいわと乱立してる選挙区です。
ここもせめて、共産とは一本化しないと、相手は桜田さんなだけに(下手すれば直前の引退もある )チャンスが無いわけではないのでね…
ですが、前回の希望の党で立候補した人で一番割を食ってるのは、惜敗率70%以上でなおかつ立憲にも国民にも行かなかった人たちです。
その当時なら間違いではないのですが、新立憲誕生の時に行っておいた方が良かったんじゃないかと。
太田和美に関しては、立憲出身の県議が離党してまでも応援してるので、ここも何とかして欲しいものです。
6.北関東ブロック
ここも立憲と共産で特に調整することはありませんが、国民民主の候補者がいる埼玉4区と茨城5区はモロに玉木さんの「左の全体主義は共産党」発言の煽りを喰らってますね。 しかも、チャンスが大いにある選挙区なのに。
共産が嫌なのは分かりますが、戦う相手を間違えてます。
自民党を倒さないといけないという「基本中の基本」をしっかり認識しないといけません。
そして、もう1つ気になるのは埼玉8区。ここは共産も候補者を出してませんが、未だに小野塚さんが立憲の公認を得られてません。
小野塚さんより勝てる候補に差し替えられるなら本当にお盆前がギリギリです。
7.東京ブロック
ここで絶対に一本化が必須なのは東京8区、16区、23区です。
東京8区は前回は典型的な野党乱立で負けた選挙区です。
東京16区は初鹿さんの辞職で水野さんに差し替えられましたが、「宇宙かあさん」の異名を持つので、間違いなく即戦力です。
東京23区に関しては、前回行き場を失ったリベラル票が共産に流れて、6万票近くも獲得してます。
ただし、伊藤俊輔は南多摩、町田と地盤の候補を当選させられなかったので、そこら辺は不安要素としてはあります。
都議選でも共闘の成否が如実に結果に反映されたので、必要なのは分かってると思います。
東京12区と20区は立憲は候補者出さないので、そんなに難しい調整ではないと思いますが…
余談ですが、東京3区の香西克介だけは全てにおいて苦手です。
ただ、初挑戦から得票数を倍近く増やしてるんですよね。
8.東北ブロック
ここは、野党共闘が上手く行ってるので、強いて言えばのレベルですが、福島2区は候補者が若いので配慮してくれたらの話です。
後は立憲が候補者を2選挙区で出せなきゃいけないところです。
ここは、岩手2区の候補者が何故か中々決まりません。中村ゆきこさんが副代表なんですが…
9.北海道ブロック
本多平直問題で共産の不満が一気に爆発しちゃいました。
2,3,4,5,9区で調整が必須となりました。
北海道の維新に至っては、吉川貴盛が「野党票を削るために維新候補を出してくれと鈴木宗男に要望」暴露してましたが、自民党の下請け政党を隠そうともしません。
ただ、北海道自民党からすれば、菅政権の不振、吉川貴盛の問題、橋本聖子にも頼れないという状況で、本多平直の問題は神風と言ってもいいレベルです。
共産党もそんなことを分かった上での行動だと思いますが、ここに関しては自公レベルのバーターをやってもいいと思います。
小選挙区で自民党候補を支援する代わりに、比例区公明党に自民党の票を流すというやり方です。
北海道の比例ブロックは自民と立憲が3議席、公明が1議席は固いので、最後の1議席を共産と維新が争う構図になるでしょう。
難しい交渉になると思いますが、何とか成就させてほしいものです。
もう1つの手としては、本多平直の救済措置も兼ねて、4区で無所属で出馬するor共産に一本化して、猶予を与えるという選択です。
ここも、個人の好みだけで言えば、原谷那美さんに差し替えて欲しいというのが本音です。
本多さんにとって皮肉なことは、その前に北海道2区で補欠選挙があって、そこで原谷さんが全面的に応援に入っちゃったことです。
北海道新聞で2回も名前が載ってるので、なおさらです。
10.終わりに
こうやって見ると共産党との調整が本当に必要な選挙区は20ぐらいです。
それなりに進んではいるのですが、野党共闘の不和ばかり見てしまう性質は何なんでしょうね…
政策や理念という言葉は表向きです。本音は絶対に感情論です。自衛隊や安保というのは、社会党時代も共産党と同じ事を言ってたので、そこが本質ではありません。
一本化の効果はめちゃめちゃ大きいですし、連合の地方組織も勝てないと何もできないことぐらいは理解して欲しいものです。
それは改めて感じます。