本多平直問題への複雑な思い

「50歳と14歳が性交したら…」(本多氏自身はこの言葉事態も置き換えられてると主張)で一気に窮地にやられた本多平直議員。


ただ、率直に言えば論点があまりにもありすぎるのも事実で、自分自身も複雑な感情を抱いてる。明確な結論は出ない自己満文章だが、思いをまとめるために。

1.今回の処分への見解

本多議員への処分は「党員資格停止1年」「公認取り消し」という内容。これは正式に決まったものではない。

ただ、犯罪を犯した訳でもなく、非公式の会合での発言でこんな処分を下したら、やっていけないのも事実。厳しいとは思う。

それにワイドショーでくそみそに叩かれるという社会的制裁を受けてるという点も十分に考慮していい。

個人的な見解だが、ワイドショーでこれだけ叩かれるというのは下手な犯罪よりよっぽど辛いものだと思う。

本多議員曰く6月3日にこの話が突然全国会議員に一斉に報告されたとのことだが、この後に産経にリークされて、朝日には名前も出される訳だから、情報管理の在り方として問題が大きかったのも事実。

2.本多議員に落ち度があるなら…

報告書では本多議員への高圧的な態度を問題視していた。

これに関して言うならば、パワハラというよりも国会質問のノリでやってしまったということが落ち度ではないかと思う。

本多議員の予算委員会や防衛委員会の質問を見てると、高圧的と思われても仕方ない。擁護するなら、左派の観点から自衛隊についてしっかりとした認識を持っているのだが… 

小川淳也さんは、事業仕分けの失敗の理由として挙げたのが「野党時代の感覚でやっちゃったこと」と、とあるオンラインイベントで述べたことがある。

野党ヒアリングでもそういうことで批判されてるケースも少なからずあるため、やっぱりこれはかなり意識しないといけないのではないかと思う。

3.ここまで発展しちゃった理由

3-1 反立憲感情

コアな立憲支持者ではWT座長を務めた寺田学氏への批判が強く、運営方法に関しては正直問題が多いのは事実だが、残念だが「今後改善しましょう」としか我々は言えない。

それよりも報告書に書いてあった記述から推測するに、あの界隈での「反立憲感情」が種火としてあったのではないか。

旧立憲時代に、被害者団体への感情的な対応で福山幹事長がお詫びして事なきを得たことがあり、そういう感情がくすぶり続けたのだろう。

反立憲感情は反民進感情から続いてるものだが、反自民党より厄介で根深い。

3-2 北海道共産党の対応

この対応は、本多議員の個人の問題では済まないレベルになってしまった。

北海道2区の野党共闘に関しての不満があったのかもしれないが、これによって一気に爆発しちゃい、4区に候補者擁立してなおかつ「共産党の候補者を野党統一候補に」という強気の発言まで飛び出した。 

正直なところ、北海道の比例ブロックは自民と立憲が3議席、公明が1議席は固くて、最後の1議席を共産と維新が争う構図になると見込まれる。(もしかしたら、立憲が4議席取るかもしれないが。)

共産党としてもこのやり方自体、自民党を利することは言われなくても分かってる。

比例票をいくらか流してくれという要望だとは思うが、北海道だけ見れば希望の党レベルでの政局になり始めてる。

3-3 執行部の対応

本多さんへの処分がここまで大きくなったのは、枝野さんの秘書出身という経歴も否定できない。

ここで身内をかばう対応をすると、「自民党のことをあんだけ言っておいて、身内には甘いのか」という批判は来るだろう。

枝野さんの性格からして、プラスを作るというよりも、マイナスを潰す作用がこういう場合強く現れるのではないだろうか。

枝野さんの頭のなかにはもしかすると、4年前の山尾志桜里の文春砲を意識してるかもしれない。                                                                  ただ、本多さんからすれば日本新党時代から付き合いがある枝野さん、松下政経塾の直の先輩後輩(本多さんは9期、福山幹事長は11期)である福山幹事長に裏切られたという気持ちもあるのかもしれない。

    

3-4    地元紙の報道 

スポーツ新聞ではしばしば「大本営発表」という表現をストーブリーグでは使う。

例を挙げれば、中日スポーツで「立浪政権誕生へ」みたいな報道がされると、それはほぼ決まりということだ。                                          それと似たような感じで、地元紙にあれこれ報道されるというケースは基本的には内部調整が済んでから発表されることが多い。

ちなみに、それを悪い方に使われたケースだと中国新聞での河井問題の報道。

本多さんからすると、北海道新聞に「北海道4区次期候補者」という報道をされたことへの不満は大きいと思う。

さらに、今日の北海道新聞では五輪開会式翌日だと言うのにこの手の話で社説の題材にもなってる。                                                              昔から「新聞で最も読まれるのはテレビ欄、最も読まれないのは社説」ということは言われてるが、立憲道連や連合北海道は内心頭がいたいのは容易に想像できる。


4.最後に自分の思い 

自分としては、これ単体で見ればこの処分は重いという理解もできる。 

ただ、本多さん一人でどうこう出来ない問題になっちゃったと思ってる。

反立憲感情、北海道共産党が怒っちゃったこと… その逆も然りだ。  

それに、自分も北海道4区で出馬する原谷さんを見たいという気持ちが強いのも事実。

旧国民民主時代に、参院北海道選挙区で出馬したが、北海道4区ならそれよりも遥かに当選する確率は高い。                                              それに、本多さんにとって皮肉なことに、北海道2区の補欠選挙がこの前にあって、そこで原谷さんががっつり応援に入ってたのもあった。                                                                      これに関しては、自分が旧国民から新立憲に行った候補者を応援してるというのも大きい。

今回の件はいろんな意見があって、どれも間違いとは言えない…                                              ただ、最近のネット上のコアな立憲支持者への対応に疑問を抱くのも確か。  

それは多様性という言葉を使えば響きはいいかもしれないが、それだけではダメという現実を突きつけられたのかもしれない。

 けど、本当に希望の党騒動の後始末というか最後の戦いという位置付けもできる。


追記

あれから1年近く経過するが、今回、立憲民主党はAVの被害者保護の議員立法提出を主導した。

そんな中で、堤かなめさんの質疑で「AV禁止」「本番行為禁止」を党として検討するというのが、神奈川新聞の記事になった。 

そして、その言葉が一人歩きして、ネット上では炎上しまくった。

実際には、そういう方針は党として検討しておらず、

本法案は「性行為を伴うAV自体の禁止について党として引き続き検討することを妨げるか」という質疑に対し、この法案の発議者が答弁において「検討自体を妨げるものではない」と、あくまで法案の解釈について答弁したに過ぎません。

というのが西村幹事長名義でHPに公表された。

が、ネット上で大炎上した部分も見てると、やはり本多問題と似てる部分はあった。

論点が多過ぎて、ごちゃまぜになった結果として「AV禁止」だけが一人歩きしてしまったことだ。

(神奈川新聞の捏造クラスの報道が大きかったのもあるが)

今回のこのようなことも、本多問題でそういう界隈が圧力をかけてきて、結果として議員辞職にまで追い込まれたことと繋がっていて、SNSにいる支持者からはやはりそれを強く意識していたと思われる。

というより、西村幹事長自体が、夫である本多さんがあんなことになってしまったからこそ強く意識してて、代表名ではなく、幹事長名で文書を出したのだろう。


本多問題はまだ終わってない、むしろこの問題の根深さを改めて思い知らされた。

(ただし、自分の見解を述べるなら、

AV禁止や本番行為禁止には反対というか不可能だろうが、本番行為についてはなし崩し的に認められてきたという現実は議論の余地としてはあると思う。

そして、今の現状でも実質裏ビデオ的な役割を果たしてるxvideoやカリビアンコムが存在してるわけで、「禁止したら…」という議論は無意味だと思う。

さらに言えば、議事録を調べて分かったことだが、民社党時代の中野寛成さんが、1985年にエロすぎる深夜番組のことを「内容が過激すぎる」と予算委員会で取り上げて、その結果として深夜番組の大幅リニューアルを迫られたこともあった。なので、雑な括りだとは思うが、この手の内容に突っ込んだ実例はある。)


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