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さんぱうろぐるめをっちゃー 「Naia」&「Vista」 宮本碧

#さんぱうろぐるめをっちゃー
#月刊ピンドラーマ  2022年2月号 HPはこちら
#宮本碧  文

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Naia ​

サンパウロではAmadeusやRufinosなどの高級店以外、シーフードを扱うレストランはあまりなかったが、最近、カジュアルなシーフードレストランがオープンしている。

Naiaもそのうちの一軒である。レストランを入ってすぐのところにウニ、カキ、ロブスターなどの水槽があり、これらのシーフードは生あるいは炭火焼きで提供される。

おすすめは目の前で料理人たちがきびきび働く様子を見ることができるカウンターである。

ナイア カウンター[1]

アペタイザーのカラスミ入りのリコッタチーズを付けて食べるパンはいくらでも食べられそうであるが、後のことを考え一切れでぐっと我慢する。

この日、食べたエビの点心も目の前で作られ、餃子の皮を丁寧に折りたたんで小籠包のような形に整えられていた。

ナイア%20エビの点心[1]

メニューの品数はそれほど多くなく、その日の入荷によって中身が変わる。

この日、メインに頼んだスペイン風のタコご飯はタコのほか、ホタテやムール貝など魚介のエッセンスが染み込んだ濃厚な一品であった。

ナイア タコのリゾット[1]

目の前で炭火焼きされる鯛にも心惹かれたが、それは次回に。

デザートはパッションフルーツとマンゴーのアイスとココナッツムースがあったが、デザートはもう少し改善の余地があると感じた。

Naia
R. Dr. Melo Alves, 767 - Cerqueira César
Tel : (11) 3086-4722


Vista​

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現代美術館MACの8階、イビラプエラ公園を見下ろすところにある洗練されたブラジル料理のレストラン、Vista。

このレストランは日本人にもなじみの深いJiquitaiaのシェフの経営である。

たまたま行った日がよく晴れており、食事前、上から見るイビラプエラ公園の緑に癒された。

JiquitaiaにもあるTorresmoは絶品。普通、Torresmoは豚の脂身をカリッと揚げて作られるが、Vistaのものは皮はパリッとしているが、中身はしっとりとしている。マスタードと野菜のピクルスとともに食べると濃厚な味に酸味が加わり、極上のハーモニー。

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ププーニャ(パウミットの一種)にホタテのカラスミをかけて焼いたアペタイザーもおいしい。

この日は偶然、私もベジタリアンの娘もトゥクピーのリゾットを選んだ。一皿はベジタリアンのためのキノコのリゾット、もう一皿はアマゾン地方の名物料理、Pato no Tucupiをアレンジしたカモのリゾット。トゥクピーはアマゾン地方でよく使われるマンジョッカ芋の汁を発酵させた調味料で、独特のコクと酸味と甘みで料理の味に深みを出す。

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デザートはメレンゲとバナナクリーム、レモンアイスを組み合わせたPavlova。Vistaは州立美術館の中にあるため、入口でワクチンパスポートを求められるのでご注意を。

Vista
MAC USP - Av. Pedro Álvares Cabral, 1301 - 8° andar - Vila Mariana
Tel: (11) 2658-3188


宮本碧
最初は留学生としてブラジルに来たが、ブラジルにはまり、現在ブラジル在住約30年。食べることが大好きで、どんなに落ち込んでいてもおいしいものを食べると幸せな気分になれる。翻訳業。


月刊ピンドラーマ2022年2月号
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