見出し画像

自転車関連事業家 ヴァンデルレイ・ジョゼ・トホーニ氏(Vanderlei José Torroni 、53歳、サンパウロ出身) ブラジル面白ビジネス 第1回 月刊ピンドラーマ2024年6月号

ヴァンデルレイさん

ヴァンデルレイさんはエスタード・デ・サンパウロ(新聞社)、フォーリャ・デ・サンパウロ(新聞社)、エディトーラ・グローボ(出版社)各社で業務監査の仕事を計22年間務めた後、別の職業を探し始めた時にクリティカル・マスという社会運動に出会った。

クリティカルマスは、1992年にアメリカのサンフランシスコで生まれた。都市における自転車利用者の地位向上や自転車利用促進を訴えるため、週末に街中を一緒に走る市民運動。現在は世界各地へと広がっている。

これから自転車の需要は広がると確信し、自転車に関係する仕事をしようと決めた。まず自転車バッグの制作・販売を始めたが、競争相手も多くうまくいかなかった。その後、街中に自転車を停めるスペースがないのを解消するため、自転車駐輪スタンド(paraciclo、写真参照)を販売・設置することを思い付いた。二人の共同経営者とともに、イタウ銀行やブラデスコ銀行などに販売した。その後、共同経営者は二人とも去ったが、ブラジル全土にチェーン展開するスポーツジムMark Fitの店舗400軒以上に販売できた。

駐輪スタンド paraciclo

また、イタウ銀行には、自動車との接触を防ぐ装着品「Tira fina」を1万個販売した(写真参照)。

Tira Fina
Tira Fina

2006年以降は車を所有しておらず、車にかかっていた経費を海外での自転車旅行に毎年充てている。移動は主に自転車、徒歩、それに電車・バスも利用するが、車はどうしても必要な場合のみに限っている。自転車に乗って顧客の所に行くと、「車も持っていないの?」と偏見の目で見られることが多い。一方、自転車普及運動の服を着ていくと尊敬の目で見られ、色々運動に関して聞かれるようになる。

サンパウロ大学で「都会から車を減らすための集会」が初めて開かれた時、自転車で来たのは彼だけで、多くの人が車で来たのには少しがっかりした。

現在は、サンパウロ市中心部の自転車担当顧問として、市民交通委員会(CMTT-SP)のメンバーとして活動している。市内カンブシ区に金属工房を持ち、自転車駐輪スタンド、自転車置き場の他に、ゴミ収集用自転車、二人乗り電動自転車、高齢者散策用自転車など様々な需要に合わせたクリエイティブな自転車を製作し、販売・寄贈を行っている。

自転車置き場
高齢者散策用自転車
配達用自転車
子ども乗せ自転車
4人乗り自転車

特注自転車製作のお問い合わせ
Vanderlei José Torroni
whatsapp (11) 99688-0606
Instagram @vanderlei_torroni / @util_bicicletas


取材・文=ピンドラーマ編集部

月刊ピンドラーマ2024年6月号表紙

#サッカー #海外生活 #海外 #ブラジル #サンパウロ 
#月刊ピンドラーマ #ピンドラーマ #下薗昌記 #クラッキ列伝 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?