傘を差さずに、雨に打たれて。
最近、+81 DANCE STUDIOの好きな曲目に
TOKIOさんの「雨傘」が追加された。
この曲は、このチャンネルで初めて知ったのだけど、椎名林檎さんの曲も好きなので、身体の細胞が沸き立つような感動を覚えた。
待って 鼻を利かせなよ
今宵は雨だろう 傘くらい携えて行け
恐いことは流されること 五官が有るだろう
なにより頼れば良いのに
お前の瞳が暗く翳っている 瞬間(とき)は何時も
気圧の所為にして 忘れているんだ
思い起こせ生命(いのち)
自分の道具を 持て余す位なら濡れて帰れよ
ご覧よほら 耳を澄ましなよ
雨音は何処に ぶつかり派手になるのか
酷い騒音に言葉失えど 五感を涸らすな
其れだけ頼れば良いから
お前の瞳が濡れて火照っている 瞬間(とき)は何時も
文明の所為にして 怠けているんだ
使い果たせ生命(いのち)
自分の脳味噌 飼い殺す位なら立ち盡くして居ろ
思い出せぬ程の 深い痛手と
使い切れぬ程の 高い理想抱え
びしょ濡れになったら 迎えに行くよ
ただ自分の現在地 見誤るな
力強く、背中を押してくれるような歌詞も
何度も読んで、様々な解釈を読んで咀嚼した。
私は、少しの雨はもちろん、
大概の人が傘をさすくらいの雨でも
傘をささなくても平気なタイプ。
きっと、その背景にはめんどくさがりとか、
フランス人は傘をあまりささないらしいって
ことを知っての変なプライドもあるけれど、
なにより、自然を五感で感じることが好きなのだ。
普通に生きていたら、自然を五感で感じること
ってそうそうない。
晴れの日は陽の光を浴びて、
曇りの日は風を身体で受けるくらいだ。
でも雨は、それを五感で感じることができる。
私は、ビニール傘の上で雨が弾かれる音を聞くことも、雨が地面に弾かれる様を眺めるのも、
ちょっと嫌な雨の匂いを感じ取れることも、
そして雨に打たれることも、好きだ。
生きてるんだなぁ、と感じられる。
ちょっと過度なズボラにも思えるこの性格、
もっと可愛くなりたいなぁと思うこともあるけれど、そんな生き方が好きなんだ。
小さいことも跳ね除けるような神経質な生き方よりも、少々の困難も、五感で、全身で受けとめて、それを感じて自分のものに繋げるような生き方を、選んでいきたい。
〈903文字〉 #あいうえおエッセイ 「か」