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サンタのぼうしtonttulakki

「サンタって世界に1人しかいないんじゃないんですか?!」

知人がクリスマスにフィンランドに来るにあたって、サンタのいるイベントをわたしに聞いてきたので、どこにでもいるでしょ、と答えたときの彼の反応です。
「そんな、ミッキーじゃないんだから」と返したものの、わたしもサンタ界隈のことは詳しくありません。
少なくともイベントのサンタはクリスマスシーズンにはどこにでもいるでしょう。

そんなある日、うちでパーティーをするので、みんなで「サンタ帽」をかぶりたいと思い、ダンナに近場で扱っているお店を探してもらいました。

ショッピングセンターの“サンタ帽”売り場

するとダンナがパソコンの前で
「“サンタ帽(Pukkilakki)”って存在しないんだ!」
と大きな声をあげます。
「フィンランド語でサンタ帽で検索しても商品が出てこないんだよ!」
※Pukki = サンタ、Lakki = 帽子

わたしが「何言ってんの、そこら中に売ってるじゃない。」と言うと、

「違うんだ。売っているのは“サンタ帽”じゃなくて“エルフ帽(Tonttulakki)”なんだよ!知らなかった。」

クリスマスに飾られるTonttuの人形(右)

エルフ(Tonttu)はサンタの元で子供達のためにおもちゃを作ったりする妖精です。
わたし達が「サンタ帽」だと思ってこれまで買っていたものは、少なくともフィンランドでは、同形同色ながらエルフの帽子だったということです。

「もしかしたらサンタ帽はひとつしか存在しなくて、似たものを他の人がサンタ帽と称してかぶったらダメなのかもしれない。」と彼が言うのを聞いて、

わたしの知人が言った「サンタは世界に1人しか存在しないのでは」は、あながち間違いではないのかもしれない、と思いました。
イベントにいるサンタも、サンタ協会に認められていないサンタはエルフの帽子をかぶって似せているだけなのかも。
サンタ協会に数いる“プロサンタ”でさえ、本当のサンタの“のれん分け”的に本物のかわりの帽子をかぶらせていただいているだけなのかもしれない。

ロヴァニエミのサンタヴィレッジにて

ほんとのことは今のところよく分かりませんが、帽子を被るとクリスマスを楽しむみんながエルフになれるというのも素敵かもしれない、と思った今日この頃です。

今度、ロヴァニエミのサンタヴィレッジに行ったらサンタに聞いてみます。

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