「亜麻色の髪の乙女」(ドビュッシー)の中間部における展開のファンタジー
作曲の山本雅一です。
ドビュッシーと言えば、近代音楽とか印象派とかの用語が並んでいて、いかにも「革命的な作曲家」として高名ですが(実際確かにそうですが)、やっぱり基本もしっかりしてますね、というお話です。
前奏曲第1集
この曲集はドビュッシーがアラフィフに差し掛かった、いわゆる「円熟期」頃の作品です。ドビュッシーの真骨頂でもある「全音音階」「教会旋法」「平行和音」等が出てくる独特な曲もたくさんあるので、この曲集はとても好きです。
亜麻色の髪の乙女について
この第1集の8曲目が「亜麻色の髪の乙女」ですが、調性がハッキリしているし技術的にもそんなに難しくないので人気も高い曲です(表現力は求められますが)。
大変美しくコンパクトな作品ですが、短いなりによくまとまっていて楽譜を見れば見るほどため息が出ます。色々素晴らしい要素が満載ですが、今回は冒頭で述べた通り「基本」の素晴らしさに目を向けてみたいと思います。
※以下の譜例は「Piascore」で販売している「楽曲分析シリーズ」で使用しているものですので、書き込みが多くありますがご承知置き下さい。
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