現代はグローバル化の時代と言われますが、19世紀には電信、蒸気船、鉄道の発達や関税の撤廃によって、世界のグローバル化はすでに実現していました。しかしそれは、第一次世界大戦でいったん終わりを迎えます。
21世紀になって、アメリカではトランプ前大統領が中国と貿易戦争をしたり、メキシコ国境に壁を築いたりしましたね。現代のグローバリゼーションもいつか終わって、世界の国々が分断し孤立する日が再びやってくるのでしょうか?
グローバリゼーションの今後を予測するには、19世紀のグローバリゼーションを振り返ってみることが役に立つと、エコノミスト誌は述べています。
19世紀には、グローバリゼーションが進むと「価格の収斂」が起こりました。
そして、労働者の賃金も収斂していきました。
グローバリゼーションには物品や技術や労働力の「distribution effect(分配効果)」があって、それが世界の多くの国に発展をもたらしたように思えます。では、現代のグローバリゼーションの問題点とは何でしょうか?
こうしてブルーカラー層の不満が高まると、国の政策は保護主義に傾くことになります。アメリカではこのような中でトランプ大統領が爆誕したわけですね。
今は多くの国で保護主義や経済的ナショナリズムが優勢になっており、グローバリゼーションは危機を迎えているように見えます。しかし19世紀のように、グローバリゼーションが世界戦争で終わりを迎えるようなことだけは避けたいものですね。