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「貴様」はどうして人を罵る時に使うのか?調べて色々考えてみた。

私は「貴様」という言葉をちゃんとした形で使ったことはない。
書いたことも恐らくはないだろう。

仕事でメールを書いていると、何かしらの表現で相手を敬うことになる。
試しにここで羅列してみよう。

「貴殿」「小生」「拙者」・・・「貴様」

「貴様」とは、口頭で聞くと穏やかではない印象を持つ。
しかし、いざ活字で並べて見てみると、いささか違和感を覚えるのはないか?

「貴」 と 「様」

人を尊ぶ目的の二文字の組み合わせが、一体どうして人を罵る意味を持つようになったの?

簡単にスマホで調べてみることにした。
(この記事は学術論文ではないので、諸説がいくつかある事を留意していただけると幸いです。)


【「貴様」の用途について】
・言葉の意味通り(純粋に相手を敬う目的)で使われていたのは江戸時代ごろまでとされている。その後、広く市民に使われるようになり「貴様」という言葉の希少性が段々と薄れていった。結果、上司が部下へ「貴様」と言うような、皮肉めいたシチュエーションが生まれるようになった。


この用途の変遷から「なるほどな」と納得させられるのは、言葉の意味が、希少性や当時の社会的背景によってもたらされたという点。
何事においても、ありふれてしまうとその有り難みが薄れてしまう。
蓋を開くと、なんとも普遍的な話だった。

では折角なので、今の「貴様」の立ち位置ついて色々考えてみようではないか。

皆さんは最近、人を心から恨む時に「貴様」という言葉を発信したことがあるだろうか?
少なくとも、自分はある程度の冗談として「貴様」という言葉を使った事しかない。

そんな自分の定説はこうだ。

【「貴様」は”冗談めいた文字上のスラング”としてたまに日の目を浴びる。】

自分が貴様という言葉で思い出すのは、TVアニメの「遊戯王」だ。
出演者が頻繁に貴様と発言するので、よく覚えている。

このような事もあってか、どこか「貴様」を遠い世界の言葉と思っている節があるのかもしれない。

以前、戦いごっこをする小学生がふざけて「貴様」を連発している光景を見たりした。これは、遊戯王の隠れた功績(?)なのかもしれない。

かつての「貴様」が、需要と供給のバランスが逆転してしまい本来の意味が失われていたのであれば、今の「貴様」は、需要も供給も殆どないのが現状ではないかと思う。

ごくたまに「貴様」を使う場合があっても、冗談といった類の、心の何処かで斜に構えている状態でしか無いのだ。

これからも「貴様」はニッチな食材を嗜む美食家が愛用するスパイスの如く、会話を彩る。

この考え、貴様はどう思われますか?

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