My interview Note 13
前回のMy interview Note12でAserttion の話が出てきたが、難しい課題である。私も正解というのは持っていない。
なぜ難しいのか?というと、、おっとその前にAserttionの事について少し話す必要がある。
例えば、コックピット内では機長が間違えた判断をした場合は、それに気づいた副操縦士が忠告して修正させなければいけないのだが、これをAserttionという。実際のオペレーションでは、これが非常に難しい。明らかに機長が間違えているなら、忠告された時点で、ほとんどの機長は修正すると思う。ただ、Cockpit gradient(上下関係)など複雑な事情が絡むことが多いので、場合によっては非常に難しいのだ。機長、副操縦士の意見がずれた場合なども同じだ。この状況がエスカレートすると、Conflict(衝突)ということになり、飛行機のオペレーションとしては、危機的な状況になりえる,そうやって墜落事故を起こす例も, 過去には沢山あるのだ。
たとえば、、、
これは極端な例なのだが、程度こそあれ、あなたのまわりでもよく見かけないだろうか?「長いものに巻かれろ、」「忖度」「あの人がいえば白でも黒になる」こんな言葉聞いたことあるだろう。私も経験したことがある。日本で活躍されている有名エアラインのhuman factor の教官と話した時に、こういわれたことがある。「Junichi さん。JCAB(国土交通省)試験官は、神様?なので逆らってはダメです。ましてや、飛行機の中でかれらと議論するなどご法度ですよ、彼らが白と言ったら白、黒と言ったら黒です。」と、、、。事情はよく分かるし、この教官がアドバイスする意味もよくわかる。でもこれでは、上の動画と何ら変わらないことだ。
パイロットの訓練生であっても同じだ。教官や機長が間違えていたり、理解不可能であったり、あれ?っと思う事があれば、いつでもchallengeしなくてはいけない。また教官や機長は、それを理解して、修正または、学生が納得するように説明しなくてはいけない。なんとしても、上記の様な、忖度文化?をパイロットの世界から追放しなくてはいけないと思うのだ。この文化は、残念ながら、私も含めて、日本人の気質にも根強く残っていると感じるからだ。
このような文化は、その国にいると、とても気づきにくい。自分で気付くことはほぼ無理だと思う。それは既に常識として身についているからだ。
残念ながら、面接時では、特にこのあたりの質問をよく聞かれるし、かなり突っ込まれる内容だ。対応策としては、たくさんの自例を持っていた方が良い。正解は無限にあると思うので、自分が経験した例をノートに書いておいてそれを話しても良いと思う。(私は、実際に面接時にノートを開いて話す事もある。)失敗例なんかもいくつか書いておいた方が良い。
気を付けなければいけないことがある。それはAssertionという言葉の使い方だ。日本人の考えるアサーションのニュアンスはとても弱いと思ったからだ。英語ネイティブだと、「今すぐ禁止する!」くらいのとても強い意味合いがある。
数年前、日本のある航空会社のtake off briefing の様子を拝見させていただいたときにとても驚いた。機長が「遠慮なくAsertionをしてください」と、副操縦士に頼んでいた場面があったのだ。日本人と英語ネイティブのパイロットのとらえ方が全くちがうので、外国で働く場合は気を付けるべきだと思ったのだ。
言葉のあやとバカにするなかれ、ここにはちゃんと私なりの解決策も含んでいるので、読んでもらいたいのだ。
この場合は、assertion ではなく、challengeという言葉をつかうと丁度良いと思う(辞書で調べて)。いきなり、assertionしてしまったら、ひとによっては、かえって、とても攻撃的な態度を取ってしまうのでとても危険だと思ったのだ。とくにプレッシャーのかかっている状況ではなおさらだ。だって、もし私が、機長にassertionしてくださいと言われたら、「今すぐ、それをやめろ!」「お前は間違えてる!修正しろ!」という感じに思ってしまう。古いタイプ?の怒りっぽいキャプテンなら反発する事間違いない、しなくてもその後は関係がぎくしゃくして、一生、副操縦士をすることになるだろう???
最初は、あくまでもChallengeすることだと思う。challengeの段階では、具体的に、
1.なんでそういう行動、決定をするのか?( enquiry )→
2.それは、私の考えでは、規定から外れているよ、直すべき!(advocate) →
3.今すぐ止めろ!(assertion)
とこの順番で段階を経て修正した方が良い。言っておくが、これはあくまでも私が考えている一例だ。
着陸寸前のGo AROUND など等、時間的余裕がないときは、いきなり、全ステップを抜かして、ASSERTIONを取ることも必要だ。ほとんどの教官、機長、副操縦士であれば、enquirly の段階で、意見を聞いてくれるはずだ。
ちなみに、assertonをした後に問題解決できない場合はどうしたらよいか考えてもらいたい。これも面接では必ず聞かれるし、知っておくべきだ。下の動画どう思うか?
Incapacitated crew という言葉がある。Incapacitated というのは、急病などで既に意識の朦朧としているフライトクルーを指す。assertionがダメであれば、そのクルーをIncapacitaed crewとみなし、緊急事態となる、完全にCommunication break downである。場合によっては、Pan Pan もしくはMaydayを宣言する緊急性も考えた方が良いかもしれない。コックピット外からのサポートが必要になると私は考えている。
実際のオペレーションで、英語ネイティブのクルーを相手に、challenegすることはそれこそchallengingである事を付け加えておく。だから我々は、必死に英語を磨がく必要があるし、キャプテンになるには必須である、決して、管制官のやり取りだけで英語を使っているわけではない。特にこれからは、Multi cultural crew といって、多国籍なクルー編成が主体となってくるのは間違いない、そのため、common lunguageとして英語を採用する会社が増えてきているので、英語を磨いていこうではないか!
私は、日本語でも英語でも、口論が大嫌いで大苦手である。だから、口論(conflict)になるのを無意識のうちに避けてしまう。私はassertionがとても苦手なので、失敗することもよくある。以前に説明した、peer pressure に弱かったり、undecisive になりがちな性格はここから発している可能性すらある。これは私の弱点の一つで克服したいところである。
assertivenessという言葉がある。英語では性格を表す意味で良い意味で、機長に求められる素質でもある。しかし、度が過ぎると問題になる。辞書で調べてもらいたい。
以上であるが、スーパー機長であれ、スーパー副操縦士であれ、JCAB試験官様であれ、コンピューターでさえ、いつか、必ず間違いをしてしまう。その間違いをほっとけば、swiss cheese modelのような現象が起き、いつか必ず事故を発生させてしまう。現在の航空業界は、「必ず間違いを、起こす」という大前提のもとに訓練、教育がされている。ただし、その間違いをどこで、どのように修正したらいいのか、それが、コミュニケーションの重要性でもあると思うのだ。私が言いたいことは、他のクルーがchallenegしやすいような雰囲気を常に自分で作っておくことも重要なのだが、それ以上に、フライトクルーだけでなく、会社組織自体が常に意識して、この問題に取り組んでおく必要があると思うのだ。SMS (safety management system )構築の一環だと思うのだ。
今回はかなりディープな話で理解しにくい内容になってしまったが、これはNZだけでなく日本で、私が今までに経験したものである。面接官の聞く内容は、一見すると、とても簡単な内容に思えるが、突き詰めるととても難しく、その裏側に流れている問題点をよく理解していることが大切だと思うのだ、将来的に。
34, How do you deal with a captain who has a differing opinion to you?
I had a few difficult situation before.
What is that?
My captain chose the destination alternate(代替飛行場) which I wasn`t happy with. It’s unexpected bad weather and we were to divert to an alternate as original flight plan. But the captain changed his mind and decided to go different alternate. He might have some operational pressure?? But I thought the alternate was too far for the fuel we had.
What did you do?
Of course I challenged him. I mentioned about the fuel quantity not enough. (enquiry) But, He didn't listen to me. He insisted me that the fuel was just enough to make it. I found it was difficult to challenge him. Because he was one of top captain and I was a brand First officer.
How did you turn him around ?
I kept challenging him. But that time, I said to him, "We have to declarer Minimum fuel status to ATC( 管制機関)as per aviation law. Even, any delay for approach there, we had to declarer fuel emergency. Do we want that?"( Advocate )
And I talked about how the passengers felt about such an unexpected long flight in rough air condition. Finding a good alternate nearest to us, I suggested him to land there and picked up some fuel and continue to the alternate he wanted. (offering an alternate plan)
After few second of his thought, he agreed with my planning and after the flight, He was thankful to me.
What did you learn from that event ?
I have learnt that even top captain makes mistakes under big pressure environment. And I may be the one to correct him.
この例ではAssertionまではしていない。
以下は似たような答え方で対応できる質問である。とにかくこの手の質問はたくさん聞かれるので沢山 例を持っていた方が良い。
Give an example where you have had conflict with passenger or crew.
What are your experiences in life with handling conflict?
How did you resolve that conflict?
When did the captain make you feel uncomfortable?
How would you tell the captain if you didn’t like what they were doing?
If your opinion was safer in your view but the captain wishes to continue down his road. How do you deal with it?