2022年の10曲
TMR制作担当の遠藤卓也です。
毎年、一年間に聴いたたくさんの楽曲から、特に印象深い10曲を選んでいます。
2022年の10曲(サブスク配信されている楽曲から)
Bill Callahan - Everyway
Leyla McCalla - Vini We
Beth Orton - Friday Night
笹久保伸 - CHICHIBU 2
The Delines - Drowning in Plain Sight
Jake Xerxes Fussell - Carriebelle
浮 - 魚
Tim Bernardes - Falta
Belle & Sebastian - If They’re Shooting At You
坂本慎太郎 - スター
Spotifyによると今年一番多く聴いていた作品は、坂本慎太郎さんの「物語のように」とのこと。レコードでもよくまわっていたので、紛れもなく今年一番聴いた一枚。日常に馴染み良いが刺激もある音楽なのだと思う。
笹久保伸さんの音楽も本当によく聴いた。「2021年の10曲」では、「CHICHIBU」というアルバムの「Arorkisne una cancion de Febrero feat. Joana Queiroz」を選ばせてもらったが、6月に「お寺の音楽会 誰そ彼」にご出演いただいたり、「音の巡礼SESSION」という企画でインタビューをさせていただいたり、ご本人とご一緒できたことも嬉しい。
年明けにリリースされる Joana Queiroz とのコラボ作もすごく楽しみだ。
国内では、浮さんの「あかるいくらい」も素晴らしかった。いつか誰そ彼で歌ってもらいたいな。お寺ライブはとても似合いそう。
新たに「出会った!」と嬉しくなったのは Leyla McCalla。たしかラジオから流れてきて、出処不明で豊かな音楽性に惹かれた。インタビューを読んでみると、NYでハイチ移民の人権活動家の両親の元に生まれ、現在はニューオリンズに住むという背景も興味深く、これからとても楽しみな存在。
The Delines、Jake Xerxes Fussell も2022年に初めて知ったが、どちらも楽曲のアレンジメントにグッときた。メロディや言葉だけじゃなくて、アレンジのセンスに胸を熱くさせられる音楽家には大きな信頼を寄せてしまう。
O Ternoもソロも好みで、ここ数年ずっと注目していたブラジルの Tim Bernardes 待望の 2ndアルバムもすごくよかった。Caetano VelosoやDavid Byrne、Brian WilsonにVan Dyke Parks。大好きな巨匠たちの影がちらつく。
あとはもう、90年代から聴き続けているお馴染みの Belle & Sebastian 、Beth Orton、Bill Callahan (Smog) あたりが相変わらず良き音楽を作ってくれている頼もしさよ。
おまけ|2022年の5枚(サブスク配信されていない作品から)
渋谷毅 - カーラ・ブレイが好き(CD)
Fred Hersch - Breath By Breath(LP / CD)
Shomyo of Koya-san & Midori Takada - You Who Are Leaving To Nirvana(LP / CD)
MARUCOPOROPORO & SHIN SASAKUBO - GORGE(CASSETTE TAPE / LP)
おまけ|2022年の5本
おまけ|2022年の5冊
『フィールド・レコーディング入門 - 響きのなかで世界と出会う』柳沢英輔(フィルムアート社)
『フィールド・レコーディングの現場から』津田貴司(カンパニー社)
『ボイジャーに伝えて』駒沢敏器(風鯨社)
『香山哲のプロジェクト発酵記』香山哲(イースト・プレス)
『本屋で待つ』島田潤一郎・佐藤友則(夏葉社)
歳をとればとるほどに、再会、そして別れの機会が増えてくる。生きていれば、因も縁も重ねていくから当たり前なのだけど。
一方で全く新しい出会いの機会は少なくなっているという気がする。コロナの影響もあるかもしれない。
2022年、再会も別れも新しい出会いもあったけど、その近くには音楽とか本とかそういう文化が漂っていた。こうやって年末の区切りに振り返ってみると、色んな人の顔が浮かんでくるもの。
「何度も聞いた話 またしてる」ってシーンも(歳を重ねると)本当に増えてくる(笑)その度に「またかよ」ってなったり、きっと自分も同じことしてるのだろうなって諦めたりもするけど、「何度も聞いた話 またしてる」って思える関係性の尊さも感じはじめている。
来年もきっと みんな元気で
we'll meet again on sunny day