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現役ボドゲカフェ店員が教える、ボドゲ初心者に勧めやすいボードゲーム

はじめまして。Yuriです。幅広く色んなゲームをすることが好きです。(最近のプレイした中でのお気に入りはスノープランナーとCONIC)

都内某ボードゲームカフェでアルバイトをはじめて1年半ほど経過し、どんなお客さまにどんなボードゲームをおすすめしたらいいのか、少しずつ、分かってきたような気がするので、自分への備忘録的な意味合いも兼ねて、このテーマで記事を書くことにしました。

#うぃーぷるのあどかれ4本目です。ぜひ他の人の記事も読んでみてください。

では早速本編へ。


はじめに

私がボドゲカフェでボドゲを紹介するときの流れは以下の通りです。

①ボードゲーム棚を眺めているお客様にお声がけ
②どんなゲームをプレイしたいか確認
(簡単ですぐ楽しめるゲームか、頭を使ってじっくり考えるゲームか)
③プレイ人数に応じておすすめゲームのご提案

この中で、ゲームを提案するうえで重要な要素が2つあります。それは、
お客様が求めているゲームの性質プレイ人数です。

そうです。至極当然のことなのですが、意外とこれを満たすゲームを適切に提案するのは簡単なことではありません。簡単なゲームがしたいと言われていたのに、自分がやり慣れているから簡単だと勘違いしてやや難しめなゲームを紹介してしまったり、その逆であったり。

そこで今回は、ルールを理解することが簡単でプレイ時間も短めなお手軽ゲームと、比較的難しくプレイ時間も長めなじっくりゲームに大別して、プレイ人数別に、自分の経験上これをおすすめすれば間違いないだろうというゲームを紹介します。

今後の参考のためにも、もっとこんなボドゲあるよという方がいたら、ぜひぜひコメントお願いいたします。

2人

ボドゲカフェでアルバイトを始めてからの一番の驚きが、全体のお客様に対する2人組のお客様の割合の高さです。体感、全グループの半分くらいは2人組なのではないかと思うほど。

2人組のお客様は、ルールが簡単ですぐに遊べるゲームを好む傾向にあるので、自然とお手軽ゲームの割合が増えました。

お手軽ゲーム

ガイスター
いわずと知れた名作ボードゲーム。良いオバケと悪いオバケを互いに操り、3つの勝利条件のどれかの達成を目指すのが目的のこのゲームですが、ルールのシンプルさ、短時間の駆け引き、かわいらしいオバケコマと、最初にボードゲームの魅力を知ってもらうのにとても最適なゲームです。

知名度も高く、Youtube等でみたことある!という人も多くいるので、おすすめしたときのウケも上々。

ブロックスデュオ
もともと2~4人用ゲームだったブロックスの2人専用バージョン。2人用ゲームは、クアルトやゴブレットゴブラーズのような〇×ゲーム系や、ガイスターやローゼンケーニッヒのような、将棋、チェスのような盤面で戦う系のゲームが多い中、少し変わったゲームをプレイしたい、というときの需要を満たすのがこのゲームです。

このゲームの魅力は、ひたすら自分のマスを盤面に置いていけばいいという単純なルールかつプレイ時間も15分前後という短さでありながら、運用素なしの真剣勝負ができるところです。サクッとできる頭を使うゲームというリクエストにとてもいいゲームです。

他のおすすめはこちら
・クアルト
・パッチワーク
・バンディド 

じっくりゲーム

バトルライン
ライナークニツィアの代表的な2人専用ゲーム。3枚のカードの役を作って9個の駒(フラッグ)を取り合うというゲームですが、役はポーカーチックなので直感的に理解してもらうことができ、適度な運用素と戦略性があって、しっかり思考するゲームが好きな人はまずハマるといっても過言ではないと思います。

慣れるまではプレイ時間が30分を超えることもあり、役を理解するのに時間がかかる人もいらっしゃる点を加味して、じっくりゲームに入れました。

宝石の煌きデュエル
2~4人用ゲームで有名な宝石の煌きの2人専用バージョン。このゲームは、「2人でもいわゆるボードゲームっぽいゲームがしたい!」という需要にぴったりなゲームの1つだと思っています。よく作られている宝石チップをはじめとしたコンポーネントに、宝石を取るときのシステムの面白さ、戦略の多様性など、他の2人用ゲームでは見られないような特徴がたくさん詰まっています。

プレイ時間はやや長めの45分ほどで、元々の宝石の煌きのルールを知らないとルール理解にもやや時間はかかりますが、簡単なゲームから一歩踏み出したいという人にはとてもおすすめ。

他のおすすめ
・アズール

3~4人

3~4人は1番遊べるゲームの幅が広く、超手軽なゲームから、2,3時間かかるような重量級なゲームまでよりどりみどりです。

お手軽ゲーム

・ごきぶりポーカー
いや~な動物たちを互いに押し付けあう、トランプのダウトのようなボードゲーム。ルールがごくシンプルで、プレイ中に自然とコミュニケーションも発生するので、手軽にワイワイ遊びたい人におすすめ。

・ドメモ
人のタイル、発言などの情報から、自分のタイルを推測して一番最初にあてた人が勝利するというゲーム。シンプルなルールでありながら、実際にプレイすると推測の仕方の奥深さが理解できるというのがとても魅力的。プレイ時間は10分程度で、3~4人に限らず、2人でも十分楽しめます。

他のおすすめ
・ラブレター
・neu
・ワードバスケット
・ラッキーナンバーズ

じっくりゲーム

枯山水
他の誰よりも綺麗な日本庭園を造ることを目指すボードゲーム。このゲームの最大の魅力は、世界観にどっぷり入り込むことができるコンポーネントで、プレイ後には各々の立派な庭が目の前に広がっていること間違いありません。また、見た目の庭の完成度がいいほど、もらえる特典も高いというシステムもゲームのモチベーションになっていいです。

細かいルールを理解するのには時間がかかりますが、プレイ時間は、人数×10~15分ほどで、手軽なじっくりゲームといえるかも。

天下鳴動DX
戦国時代の武将をテーマに天下統一を目指す、個人的に大好きなボードゲーム。ロマンあふれる世界観もさることながら、3つのサイコロを使った兵駒の配置の仕方、合戦フェイズでの援軍システムと、はじめてプレイした時はこんなに面白いシステムがあるのかと衝撃を受けたのを覚えています。運と戦略のバランスもよく、人数×15分ほどで長すぎないプレイ時間も魅力的。

他のおすすめ
・街コロ
カタン
・アグリコラ(超じっくり)
・テラフォーミングマーズ(超じっくり)

5~6人

やや人数多めですが、この人数の方が楽しいというゲームもたくさん。

お手軽ゲーム

二ムト
できるだけ牛を集めないようにするカードゲーム。プレイ中にすることは、手元の10枚のカードを1枚ずつ全員同時に出していくだけなのに、どんどん悩ましい状況が生まれてあーだこーだ喋りながらプレイするのがとても楽しい。10人まで遊べるのもよい。

コヨーテ
インディアンポーカーのように自分の数だけが見られない状況で、場の数値の合計を超えないように数を宣言していき、前の人が超えたと思ったら「コヨーテ!!」と宣言するゲーム。大人数で楽しめるブラフ系ゲームで、追加ルールの特殊能力を導入するとより盛り上がること間違いなし。

他のおすすめ
・スカル
・チーズは誰が食べた?

じっくりゲーム

お邪魔者
金塊掘りとそれを妨害するお邪魔者の2陣営で戦う正体隠匿系ゲーム。正体がばれると即座に負けてしまう通常の人狼系ゲームとは違い、お邪魔者側はプレイの中でいつ自分の正体をバラしに行くのか、ばれた後どう立ち回るのを考えることで、正体がバレた後でもゲームに勝利しに行くことができます。アクションカードも多様で、ボードゲーム感も十分。

他のおすすめ
・コードネーム
・キャメルアップ

7人以上

正直席をわけて2卓で遊んでほしい、という気持ちもありますが、全員で同時に遊びたいときもあるので、そんなグループ向けのゲーム。

・ジャスト・ワン
7人まで遊べる協力ゲーム。あるお題が提示され、一人が回答者、残り全員でお題にまつわる1単語のヒントを、「被りが無いように」書き、被らなかったものだけ回答者に見せてお題を当ててもらう、というゲームです。プレイする人によって、○○はこんなヒント書きそう、とか、△△は何を書くのか想像つかない、などヒントを出す側も悩ましい要素満点で、大事故が起きてしまうと、回答者はヒントなしで回答しなければいけないことも…。大人数でコミュニケーションを取りながら、互いの価値観も垣間見ることができる楽しいパーティーゲームです。

他のおすすめ
チャレンジャーズ
・二ムト
・コヨーテ
・ディクシット
・人狼系

番外編:多人数対応ボドゲ2選

ここでの多人数対応というのは、「多くの人数」ではなく、何人で遊んでも面白い、という意味で用いています。多くのボドゲは対応人数が決まっていても、人数が多い方が楽しかったり、少ない方が楽しいということがよくありますが、ここで挙げるゲームは基本何人でも面白いので、考えるのに疲れたらとりあえずプレイすることをお勧めします。

ito(2人~)

互いの価値観の違いが浮き彫りになる協力ゲーム。プレイヤーには1~100の間の数値が一枚配られ、その時のお題(例:人気のお寿司)に合わせて、自分の数値の立ち位置のもの(例:低い数(人気でない)→高い数(大人気))を想像して宣言し、順番に並べていくというゲームです。大人数であれば、通常通りプレイすればよし、2人、3人などの少人数であれば、一人の枚数を2枚にするなどのアレンジを加えることで、大人数のような悩ましさを体験することができます。初対面の人とするボードゲームとしても、価値観の違いからコミュケーションにつながりやすいのでかなりおすすめです。

ストライク(2~5人)

2人から5人までプレイ感がそこまで変わらないことに加え、ルール説明の容易さ、プレイ時間がごく短時間であることからとてもおすすめしやすく、実際にプレイしてくれた方のウケもトップクラスでいいので、私がお客様におすすめした回数が最も多いゲームです。

自分の持っているサイコロをなくさないようにすることが目的のボードゲーム。自分の番では、最初に配られたサイコロのうち最低1個をコロシアムに投げ入れ、中に入っているサイコロと同じ目が出れば、回収して自分のサイコロにすることができるという単純なルールですが、サイコロを増やすためにどこまで攻めるか、はたまた相手のオールイン(コロシアムにサイコロがない状況で番が回ってきた人は、持っているサイコロをすべて投げ入れなければならないという特殊ルール)を狙うか、など、一見運要素が強めなこのゲームにも確かな駆け引きがあり、とても盛り上がります。

終わりに

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。今までグダグダと長ったらしい文を書いてきましたが、結局人に何かを勧めるときに一番大切なのは、自分がそのゲームのことが好きで、魅力を語ることができる、という点だと思います。ボードゲームを勧めたい相手に、自分がプレイしたうえで面白いと感じた要素を熱弁して(ネタバレにならない程度に)一緒に遊べれば、きっと楽しんでくれることと思います。

また、自分の好きなボードゲームを布教して楽しんでいただくことがそのまま仕事になるボドゲカフェバイトは最高のバイトです。ご興味があれば、ぜひ応募してみてください。



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