拒食の秋
自分のことを幼い頃から拒食症だと思っていた。
でも、拒食じゃなくて違う病気かもしれない。特に人前でご飯を食べるのが苦手な人は読んでいってほしい。
小学校で給食を完食できたことはほぼなくて、家では母親が食べれないからといって少なめのご飯をよそってくれていた。お出かけで外でご飯を食べるとかなりの確率で吐いた。人とご飯を食べるとき、特に外では全く食べられなかった。給食も、家でのご飯も、お店のランチも食べなきゃ作った人がどう思うかを考えて、食べなきゃと思っていた。美味しいとも感じている。でも、気持ちとは逆に全然胃には入らなかった。私はずっと痩せっぽちで、第二次性徴期を迎えるまで腕や足が棒のようだった。中学でも、毎日お弁当を残して家に帰って残りを食べた。すごくすごく小さなお弁当箱だった。
高校に入ると成長期だからか女性ホルモンのせいかわからないけどあちこちに肉が付き、人並みの体型になった。食欲も人並みになった。でも、ストレスが多いときはやっぱり食べられなかった。無理だ、と思った瞬間吐き気が襲ってくるのだ。人が見てる、吐いちゃダメ、吐いちゃダメと思えば思うほど吐きそうになった。それでもだいぶよくなっていて調子がいい時はラーメンの替え玉も食べられるくらいになった。
大学に入って鬱病になった。元々ストレス由来の病気にいっぱいかかっていたので、そんなに不思議なことではなかった。鬱病になった後、人とご飯を食べるのがまた苦手になった。口に入れる量を減らすと吐き気は感じないので、すごく少ない量をちまちま口に運ぶ。寿司とかは一口が大きいから、人とは食べれない。ディナーよりランチの方が食べるのがしんどかった。喋るメインじゃなくて食べるメインだとキツいんだと思う。だからか、お酒を入れるとかなりマシになった。
この間彼氏と少しの間同棲した。1人のごはんの時間がなくなった。家だと、吐き気にも襲われないし普通の量を食べることができた。150gのパスタも食べれた。でも、やっぱり外にご飯食べに行くとほぼ食べれない。吐きたくないから残すか彼氏に食べてもらった。でも寿司に行ったときは一回本当に吐きそうになった。別に不味いとかじゃない。こんな私と食事に行って楽しいのかな、とかそういうことを思えば思うほど食べられなくなった。体重は42キロを切った。彼はそんな私を心配していっぱい料理してくれていたけれど、何故か体重は減る一方だった。今も絶賛減少中である。
最近、会食恐怖症という病気を知った。人の前でごはんが食べられないらしい。色々見ていくと症状がほぼ全て当てはまっていた。治療法とかあるなら切実に受けたいし、自分以外にもきっとこういう人がいるはずだから、そのような人の目に留まれば良いなと思う。