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3つの円が重なるベン図を使う問題の解説を読んでわからないと感じる人のための記事

キャロル表についての記事 を書く時に、代表的な問題としてあげた https://yaku-tik.com/koumuin/h24-senkyou-16/

解説は 3つの円が重なるベン図を使って解いているのですが、ベン図で考える場合、まず1つの円だけのベン図、次に2つの円が重なるベン図という前段階があります。この部分についての説明が案外見つかりにくい印象です。

また、3つの円が重なるベン図については、案外手元できれいに書くのが難しく、3つの円が乱れていると、各部分を把握できず、問題を解きづらくなる印象があります

そこで、ベン図に関する補足として記事をまとめてみました。ベン図の問題についての苦手意識が少しでも解消するきっかけになると嬉しいです!


1:【1つの円だけのベン図】

例:10人学生がいて、自宅から通っている学生が3人います。自宅外から通っている生徒は何人いるでしょうか?

もちろん10-3でよいのですが、ベン図で表すと以下のように表すことが出来ます。また、問題文の条件を 式で表しているのが、右側の枠の「a + b = 10、a = 3 」という部分です。

1 つの円だけのベン図

わざわざベン図にする必要はない問題ですが、同じ操作で複雑になっても解けるというのが利点といえるかなと思います。


2:【2つの円のベン図】

例 20人学生がいます。
選択授業として 音楽をとっている学生が15人、書道をとっている学生が8人、選択授業をとっていない学生が2人いるとします。音楽も書道も選択している学生は何人いるでしょうか?

ぎりぎりわかる人もいると思いますが、このあたりからベン図を使って考えた方がわかりやすいです。

音楽選択の人を内側に含む 円1 と、書道選択の人を内側に含む 円2 を交わるように書いた図が 2つの円のベン図になります。

2つの円のベン図

2つの円のベン図には「4つ」の領域があります。

・円1だけに囲まれている部分
・円2だけで囲まれている部分
・両方の円共通部分
・外側 の4つです。

それぞれ a,b,c,d とします。

問題文の条件を 式で表しているのが、右側の枠の「a + b + c + d = 20、a + c = 15、b + c = 8、d = 2 」という部分です。

2つの円のベン図 領域付

d = 2 がわかるので
a + b + c = 18
a + c = 15
b + c = 8 となります。
従って、a = 10, b = 3, c = 5 です。

問題文だけからはなかなかわかりづらい「音楽も書道も選択している学生(ベン図 c と対応)が5人」とわかるだけでなく、音楽だけ選択しているのは 10 人、書道だけ選択しているのは 3 人ということまで一気にわかります。ちょっとベン図が便利に感じて楽しくなってきませんか!?


3:【3つの円のベン図】

例 ある会議の出席者は 10 人でいずれも 黒 青 赤 3種類のペンのうち少なくとも1種類を持っている。次のことが分かっているとき確実にいえるのはどれか。

○ 3種類とも持っている人は3人である。

○ 赤のみを持っている人はいない。

○ 黒と青の2種類のみを持っている人がおりその数は黒と赤の2種類のみを持っている人の数と同じである。

○ 青のみを持っている人がおりその数は青と赤の2種類のみを持っている人の数と同じである。

○ 持っている人の数が一番多い種類は青である。

公務員試験 H27年 国家一般職(高卒 基礎) No.9 より引用です。

3種類のペン(黒青赤)があるので、黒ペンを持っている人を内側に含む 円1と、青ペンを持っている人を内側に含む 円2と、赤ペンを持っている人を内側に含む円3 を交わるように書いた図が 3つの円のベン図になります。

3つの円のベン図

3つの円のベン図では「8つ」の領域があります。

で、ここで3つの円をうまくかかないと、8つがわかりにくい というのが少し問題点と感じる人がいるのではないでしょうか。

そこで、修正した3つの円のベン図を提案してみたいと思います。2つの円のベン図にパンツを上からかぶせるイメージです。使いやすかったらぜひこちらを活用してみてください。

3つの円のベン図 修正図

囲まれているのが1つの部分をそれぞれ a,b,c 、2つ重なっている部分 d,e,f、3つ重なっている部分 g、外側 h と名付けます。以下のように「8つの部分」をラベリングできれば OK です。

3つの円のベン図 修正図 領域付き

後はベン図を見ながら 条件を式にしていきます。
円1の内側は黒を持っている、円2の内側は青を持っている、パンツの内側は赤を持っている という条件と対応することにします。円とペンの対応は自分で好きに選んで大丈夫です。

○ 3種類とも持っている人は3人である。
→ g = 3 

○ 赤のみを持っている人はいない。
→ c = 0 といった具合です。 

この流れで理解を段階的に深めていくと、公務員試験 H27年 国家一般職(高卒 基礎) No.9 が解けるようになるのではないかと思います。

3つの円のベン図が使えるようになれば、公務員試験大卒区分でも、SPI でも確実に得点できるようになります。少しでも参考になれば幸いです!

以上です。



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