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「愛される地酒文化 発展願う」

 徳島市内のホテルで開催された「徳島の酒と肴(さかな)を楽しむ夕べ」に足を運びました。会場は160人を超える参加者らで満員御礼の状態でした。
 県酒造組合代表者の斎藤智彦氏は冒頭のあいさつで「徳島県の地酒消費率は15%。他県に比べて低いため、4回に1回は地酒を飲んでください。徳島県民に愛されての地酒です」と熱弁されました。
 徳島の各酒蔵が精魂込めて醸造したおいしい純米酒を中心に飲み比べました。それぞれの個性あふれる味をゆっくりと口の中でころがしながら、美酒に酔いしれました。徳島の食材を用いた料理も堪能しました。初めて食した養殖サーモン「阿波さつき」の味は格別でした。
 また、アトラクションでは、和太鼓 「藍風」の演奏がありました。大太鼓の重低音の音量は迫力満点で体が宙に浮くようでした。徳島を再発見した、まさに至福の時間でした。
 歌人若山牧水は「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」と詠み、お酒を白玉、つまり光り輝く真珠に例えました。秋の夜に徳島の地酒を友とし、一人静かに人生を語るのも良いものです。おいしいお米と水。自然豊かな環境で培ってきた徳島の地酒文化のさらなる発展を願っています。
             2024年10月27日 徳島新聞「読者の手紙」掲載
 

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