恋する美味しさ

また会いたいは恋
また食べたいは恋

これまで数多の恋を経験してきましたよぼくは
恋のスペシャリストですよもはや
なんでも聞いてみてくださいな
ぼくだけは知っているんです
だれもそう思ってないけれど

永遠を願うなら始めてはいけませんよ
始まれば終わります
始めるならば
終わりを想い描きながら進めるのが鉄則ですよ
終わりが一番盛り上がるように、そして次に進めるように、繋げていくのが普通ですよ
終わりを見据えず始めたものは、残酷を迎えて散りますよ、未来を思い描けない恋は未熟、残酷に唐突に終わる、始まった時点で終わっているよ、始めなければ終わらないのに


恋愛とは
するものではなく、しているものです
始めれば終わります
ぼくは始めませんので終わりません


かつて
ぼくらの幸せとは
だれかのためにできること
そして
だれかにしてもらえることだった
自分のことを自分でしないで、だれかにやってもらえること、
だれかのために何かをしてあげられることだった

そんな偽りの幸せは
一生は持たないことをぼくらは皆、知っていた

その大切なだれかを
いつかは失う当然を無視していた


偽りのない幸せとは
だれかにやってもらえることではなく、
だれかのためになれることでもなく、
何を失っても死ぬまで生きていかなければならない自分を保っていられるように切磋琢磨できる仲間がいることだった



夢はね、
抱いた時点で
叶ったって言うんだよ
夢は叶えるものではなく
叶っているものなんだよ

ぼくの夢は
ぼくの未来


ぼくの将来の夢は
理不尽なことをなくすこと。理不尽のない世界で生きること。みんなが孤独に逃げていかない社会をつくること。

本物の世界平和を実現することは
可能である、
という事実を伝えるんだ。



かつて気づかないふりは
優しさのつもりだったかもしれない
しかしそれこそが残酷への招待状であった

気づいてよって叫びが聞こえなくなったぼくらは
フィルターのかかった防音世界をつくった

見えない聞こえない
気づいてないことに気づくことすらできないぼくらの

かつての優しさは消え果てた

悲しみ憎しみ苦しみに
いかに気づかないでいられるかが幸せの指針であり

優しさと愚かさがイコールの世界

もっと愚かにさらに愚かにならなければ幸せを感じることはできない社会に、

飛び込んでいく必要は
ないだろう

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かえるのひかり(なるせ)
行きたいところにふらっと行きたい、ひとりのひかり暮らし、明日を恐れずに今日を生きたい、戦争と虫歯と宝くじのない世界を夢想してみる。