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Pikaloスタート〜改めていろいろ〜

こんにちは。半年で5kg太ってしまったKADOKAWAの瀬川です。
酒はエンプティカロリー。怖いです。

レーベル発表してからずいぶんと間が空いてしまいました。その間、着々とロッカールームさん中心にwebtoon作品開発をしていました。
というわけで、いくつか用意した初期ラインナップの中の第1弾の作品がローンチされます。
レーベルとしての一斉配信ではなく、個々のタイトルの最適タイミングを優先したため、まず一つ、という感じですが、年内にもう4タイトル追加予定です。
※コミックスは来年春ごろになると思います。本職なのでがんばります。

で、なんかせっかくなのでそれっぽいことを書こうと思ったのですが、この1年、webtoonを取り巻く市場状況、IPの主流なども、すごい速さで変化をしていて、どっしり構えるにはいささか落ち着かないな、というのが今の実感です。
観覧車乗って景色をゆっくり見ようと思ったらスピードメーターが壊れてめっちゃ揺れる、みたいな。
個人的には、この1年間で、webtoonに携わるさまざまな制作スタジオや版元の方々のお話を聞くことに時間を割いてきました。
日本も韓国も中国も。
その過程の中で最も多く聞いた単語が「マーケットイン」という言葉と「プラットフォーム」という言葉でした。
ここではプラットフォームに触れることは置いときます。

マーケットインに関して。
売れ筋のジャンルや構造にコミットした作品、という意味合いかと思います。この指針でwebtoonを作成している方々が話す、作品作りの文脈は皆似ていました。作品は売れることを目指すべきなので、それはもちろん正しいです。売れなければそこに居続けることもできないからです。
同時に、「だからといって、なぜ皆似たような作品ばかりを作るのだろうか」という気持ちもありました。少しくらい、マーケットを自ら作り出すようなチャレンジングなものを出してもいいのではないかと。いわゆるプロダクトアウトの作品が極端に少ないなーと。

結論としては、この答えは極めてシンプルです。
webtoonは作るのも届けるのもコストが非常にかかるからです。
最初にランニングコストを算出した際に、TVアニメなみの投資金額に、思わず固まってしまいました。
僕は、韓国webtoonの書籍化を多く手掛けてきたとはいえ、それはあくまで版面への再構築。大手出版社で月間ペースのモノクロ作品を長年編集してきた僕は、とんだ甘ちゃんヤローでした。トライ&エラーのエラーの重さが、横マンガと縦マンガでは激しく違うことを知るのでした。

ただ、そういう現実を実感したり学習したりしてアジャストしていきながらも、まーわかるけどとはいえよくある内容に全振りするのもなあ、という気持ちも捨てきれず。
何よりせっかく3社集まったのだから、「pikaloなりの色を出したい」というのは僕だけでなく3社すべて持ち続けてきました。

結論から言うと、5タイトルともwebtoon市場のメインマーケットからは、やや外れた作品がそろいました。
結果的にそうなった、のではなく、何度も制作方針を話し合いながらこうなりました。
そして、ただ出すのではなく、PFで目に留まるようにするための営業も、レーベルメンバーが頑張ってくれました。
なんとかここまできましたが、これから、自分たちの色が結果と紐づく確度を高めていく、アプデしながら走っていく、止まる暇もない日々が続いていきます。酒を控えてがんばります。

最後に、以前の記事で「日本らしいwebtoon」について触れました。
個人的には、個人作家型作品が増えることが第一歩かなと思っています。
せっかくPixivさんも参加しているので、個人クリエイターの盛り上げも強くしていけたらKADOKAWAとしても嬉しいです。
ので、興味あるクリエイターのみなさま、以下にご応募お待ちしてます。
https://lockerroom.co.jp/recruitform_pikalo_individual

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