マックス・ウェーバー

理解社会学

主観的な判断を排除しながらいかにして客観的な判断を行うことができるか

「ロッシャーとクニース」
経済学者ロッシャー、クニースを批判しながら、人間理解の方法論を提唱
ドイツ歴史学派経済学者…古典経済学批判、資本主義の下で育成される人間の本質を探求
→ウェーバーと同じ問題意識

クニース…既存の経済理論の前提「私有財産の権利」と「利己心」を指摘
ロッシャーは民族のような集合概念を実体化
クニースは個人の人格性を実体化
人間の精神に関わる領域で、概念を実体化して論じていた

他者理解に用いられる手法
「推論」と「感情移入」
ウェーバーはジンメルを参照
人格・動機と行動の循環構造

ある人が外部に示す行動を理解することと
そうした表現をする当人が自分の行動をどう理解しているかの理解を区別

「解明的理解」価値分析+因果的解明

循環構造を認め、そこに内在することで後者の理解も可能になる

価値分析…行為者の行動原理を分析する作業。分析された行為者は「歴史的個体」

歴史的個体は一般的な概念で説明されない
その人の独特な個性を描き出すことをウェーバーは重視

因果的解明…
価値分析により歴史的個体として捉えられた対象の個体から生まれる動機を、行為の原因とする
それを起点とする行為の意味連関を因果的な連関と理解してたどる作業

これらの解明は第一段階的なもの
第二段階的な因果的解明へと続いていく

社会科学と社会政策に関わる認識の「客観性」

「価値自由」…事実判断を価値判断から区別するべきという考え

事実判断…「~である」という種類の判断(客観的)

価値判断…「~すべき」「~したい」という種類の判断。主観的。

ウェーバー「社会学が関わるのは基本的に事実判断」
価値判断を事実判断して記述、というように間接的に価値判断に関わる

理念型…「ある現象に関して、特定の観点から見て意義あるとされたことがらだけを抽出し、強調したことによって得られる概念的構造物」
例)禁欲的なプロテスタント

理念型と価値自由は、緊張関係にある

『都市の類型学』

問題意識
近代的な意味での市民の先駆的な形態が
なぜ西欧の中世都市、それもごく一部の都市にのみ発生したのか

…彼の社会学にを一貫する問題意識
「なぜ西欧で近代社会が成立したのか」と共通


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