子どもの意思

先日、離婚後の子どもの親権関係の取材にて。

離婚家庭の子どもたちをサポートするNPOの方に、離婚時の「子どもの意思」について尋ねた。両親が調停や審判、裁判等で親権を争う際、家裁調査官が「父と母、どちらと住みたいか」を子どもに尋ねることがままある。

「子どもが一番望むのは両親と一緒に暮らすこと。その選択肢が最初からないんですよね」と。

どちらかを選びたくなくても現在の単独親権制度下ではどちらかを選ばざるを得ず、一緒に暮らせなくなった親とは関係が分断されてしまうことも少なくない日本。どちらかを選ばされ、その時の悔いが20年近く経った今でも心から離れないと話している人もいた。

子どもが片方の親に会えなくなるほどのDVや虐待がないのであれば、せめて会いたい時に会える状況に整えることが子どもに対する親の責任なのではないだろうかと思う。「子どもの意思」は大切だけれど、そのことで子どもたちをさらに傷つけるようなことはないようにと願う。



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