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世の中には2種類の人間しかいない

今年のコロナ禍、運動会が中止となってしまった人も多かったのでは?
もし今、ぼくが子どもだったらホッとしていたかもしれません。

それは徒競走が好きではなかったから。
なぜなら、走る前から一番になれないと思っていたし、実際に一番にはなれなかったから。


徒競走が速い同級生はぼくらのヒーローだったし、輝いて見えました。
そう、世の中には

運動会の徒競走で1番になる人

運動会の徒競走で1番にならない人

がいるのだと思います。

徒競走で決して1番にはならなかった僕ですが、
ある年、順位が上がったことがありました。
その年は、事前に測定したタイムが近いグループで走るようになったのです。子ども心に、この中で一番になっても本当の一番ではないと複雑な気持ちになったことを覚えています。
その中でも一番にはなりませんでしたが・・・

徒競走で一番になるような子どもたちがより輝くのがリレー。
リレーに選ばれないぼくは毎年応援役。
それが、中学生になると、リレーが全員リレーになり、ぼくも走ることに。

ある年の運動会で撮影された1枚の写真が実家のアルバムに。
全員リレーで前を走る同級生をカーブで抜かそうとしている写真です。

自分の表情が、ドラマで犯人を追いかける刑事のように、必死な形相だったため、実家を離れた今でも記憶に残っています。
ただ、前を走っているのは逃げ足の速い犯人ではなく、足の速い同級生でもなく、足の速くない女の子でしたが。

そんなぼくもサッカーになると足の速い同級生に勝てることがありました。
競争して、先にボールに触れたりできるのです。
もちろん毎回ではなく、よくあることでもなく、ごくたまにでしたが。
それでも徒競走では決して勝てなかった同級生に勝つことがあったのです。

今、大人になったぼくは少年団でサッカーを教えています。
徒競走で1番になるような子を見ると、素直にすごいな、と思えます。

一方、徒競走では決して一番にならないんだろうな、と思う子もいます。
とても親近感を覚えます。
教え方に差をつけるわけではありませんが、応援したくなります。

徒競走で一番に、ヒーローになれる走り方は伝授できないけれど、サッカーでは勝てる方法を教えてあげられるかもしれない。
それは徒競走ではできないけれどサッカーではできること。
具体的には、相手より先に動いたり、相手の走るコースをふさいだり。そんなテクニックを教えていこうと思います。

それでも、やっぱり今でも思います。

徒競走、一回でいいから一番になりたかったなって

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