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【感情紀行記】実地主義

 カフェのアルバイトを始めた。高校生の頃に少しやっていたこともあるのだが、それ以来の頭脳労働以外のアルバイトだ。何度も書いている財政問題の解決や経験のためだ。

 これを書いている日は、初日のアルバイトが終わったところである。一気に色々な人との交流ができた上に、高校生の時の記憶が少し役立って、お店は違うものの、苦労なく入ることができた。現在最大の悩みは、片手でお盆を持ち、料理を運ぶことだ。そして、そのお盆から机に乗せていかなければならないということだ。まだお水しかやったことがないものの、とにかくひっくり返してしまいそうで恐れ慄いている。かなり楽しくお仕事ができたものの、お店の人が口を揃えるくらいには忙しい1日だったようで、自分も相当疲れてしまった。

 正直、家に帰ってからというもの、かなり将来のバイトへの不安が高まっており、辞めてしまいたい。以前から書いている通り、ありがたいことに金銭的な問題は抱えていないため、毎月の金銭の使用総額は恐らく変わらない。そういうこともあって、アルバイトでの金銭的メリット、および動機がほとんどないのだ。だからこそ、働くモチベーションがほとんどないに等しい。すぐにやめた方がお店的に良いのだろうか、など色々と考えてしまう。
 例の友人が紹介してくれたこの仕事であるが、地域も運営主体も全く異なるので、忙しさもルールも異なるようだ。こちらの方がかなり多忙で、少し厳格なようだ。友人と付き合っている人、両者に相談したものの、どちらもやってみてやめたければすぐにでもやめていいとの回答であった。いつでも味方になってくれる、良い人々が身近にいてくれて本当に嬉しい。テキトーに口先だけではそういうことを言えるのかもしれないが、親身に相談にのった上で、そういうことを言える人々はそう多くないのではないだろうか。そう簡単にやめるつもりはないが、もう少し続けてみて相性を見定めてみたいと思う。

 しかし、今まで頭脳に汗をかくとは言え、大したことをせずに金銭を稼げるバイトをしてきたんだと痛感した。塾やインターンはいわゆるホワイトカラーそのものだったのだと思う。職業に貴賤はなく、どちらがいいのかという話ではないが、本当に今までの自分の感覚を恥じたいと思う。自分は本当に今までのホワイトカラー的な仕事で、今の仕事よりもパフォーマンスをあげることができていたのかと言われれば、そこまでの自信はない。本当に価値観が変わった。そういう意味であっては本当に良い経験である。

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