自転車は便利だけど
夜半に降った雨でやや湿り気を帯びた空気を感じながら、スッキリ晴れて気持ちの良い青空を背景に自転車で走る。
自転車専用レーンのある歩道を走っていると、その上に自動車が停車している。普通ではありえない光景だが、自動車修理工場があるのだ。
ドライバーがドアを開けようとしている。大回りで車を通り過ぎる。
中学生の頃自転車で走っていたら、路肩に止めた車のドアが急に開いて、とっさのことによけきれず、ぶつかってしまったことがあった。ハンドルがぐにゃりとなり、ぶつかったショックで呆然としている私に、ドアを開けたおばはんは、非難の目を向けた。けがはしなかったものの、自分に非はないとばかりのその失礼な態度に腹が立った。ナンバーをしっかり記憶に刻み家に帰った。
そのままだまっている私ではない。帰宅して、家にいた父に一部始終を報告し、警察に電話をしてもらった。しばらくすると、おばはんの夫とみられるおじさんが、菓子折りを持って訪ねてきた。おばはんは直接詫びることはなかった。
道路交通法では自転車は車道を走ることになっている。しかし、路上駐車の車がなんて多いこと。そのたびびくびくしながら、後方の車の到来とドライバーの動き(右ハンドルの場合)を確認し追い越す。
坂の多い港区では、アシスト付自転車は最強の移動手段とされている(私調べ)。事故にあわないよう、当方はあえてスピードを出さないよう走っている。