ソムリエという職業を選んだきっかけ
まず、ソムリエになろうと思うより前にワインというものを学ぼうと思ったきっかけがあります。
それは、学生時代のアルバイト先のイタリア料理店でのことです。当時のホールマネージャーの方が、2つの赤ワインを飲み比べをさせてくれました。
それを飲む前の、ワインへの印象は酸っぱくて苦い飲み物で、決して好きではありませんでした。
1つ目の赤ワインは、店でのボトル価格が3000円でお出ししているものでした。やはり酸っぱくて苦いと思いました。
2つ目の赤ワインは、店でのボトル価格が30000円のものだと言われました。
その2つ目の赤ワインを飲んだとき、大袈裟にいうと私の身体にイカズチが落ちました。
こんなに美味しい液体がこの世にあるなんて、、、と感動をしたことを覚えています。
ワインへの印象は180度変わり、これは勉強をせずにはいられないと思いました。
その時は調理師を目指していましたが、このことがきっかけで、ワインのことも同じくらい勉強するようになりました。
ソムリエになろうと思ったきっかけは、今の職場よりもっとワインをこだわっているレストランで働きたいと、様々なお店を食べ歩いていた時です。
本当に感激するレストランに出会ってしまいました。そのお店が、後に9年間お世話になるレストランです。
私のテーブルを担当してくださったソムリエさんは、20代前半の何もわからない私に丁寧に丁寧にサービスをしてくださいました。そのひとつひとつの所作や言動が、本当にかっこよかったのです。ソムリエとは、なんてすごい職業なんだろうかと思いました。
「このお出ししようと思っていたワインは、ブショネでしたので、新しいものをお空けします。すぐにご用意いたしますので少々お待ちください。」
「このワインは、まだ日本に正式には入っていない特別なワインです」
「私が20代の前半だった頃は、そんなに一生懸命勉強してなかったですよ。本当にすごいですね」
ワインや料理の勉強をしている私に、リスペクトをしてくれ、緊張を緩めていただき、料理にベストマッチな美味しいワインを提供してくださりました。本当に感動しました。
私はフルコースを食べ終えた後その方に、このレストランで働かせてはいただけないかとお願いをしました。
ソムリエという職業は、なんてカッコいいんだろう
それが、料理人からソムリエになろうと思ったきっかけです。
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