「世界中に響く耳鳴りの導火線に火をつけて」がすごいというおはなし
2023/12/04 更新分
突然ですが皆さん、「BanG Dream!」ってご存知ですか?
僕は現時点でも全く何にも知りません。
このコンテンツがアニメなのか、ゲームなのか、はたまた別の何かなのか...。
じゃあなんで感想記事だっていうのにも関わらず知らないことについて話し始めるのかというと、ある日 X(旧:Twitter)にてとあるポストを観測したからで
あの「THE SPELL BOUND」がVOCALOID的な何かを使って曲を書いたというのである。
今まで「中野雅之」名義で楽曲のリミックスや(主にガールズバンドやアイドルグループの)プロデュースをしてきたのは知っていたが、
今回のような事例は(おそらく)初めてのことで、好きなアーティストが今までにないことをしようとしているのだから俄然気になる。
そういう経緯で今回の「世界中に響く耳鳴りの導火線に火をつけて」を紹介するわけだが、要は「今まで知らなかったバンドリ!の楽曲について話したい」のではなく「好きなアーティストが新しいことに挑戦してて、それがすごかった」という、たったそれだけのお話です。
まず本題に入る前に「THE SPELL BOUND」について軽く紹介すると
ロックバンドと聞いてまず思い浮かべるようなゴリゴリのハードロックではなく、どちらかというとシンセポップに分類されるような曲が多く、
テンションをぶち上げるというよりかは曲の雰囲気とクオリティの高さで観客を黙らせる。そんな感じのアーティスト。
ものすっごい雑な言い方をすれば「なんかオシャレなやつ」。
そして上の楽曲を聴いて貰えばわかるのですが全体的にフレーズがしっとりしてるというか、なんか妙に湿度が高い。
そんな一見するといわゆる「アニソンらしい曲」とは食い合わせが悪いアーティスト(※)ではあるんだけれども、そんな彼らが作曲したのがこれ
「し、思春期~~~~~~~!!!!」
曲の構成自体は大量の抽象的なフレーズを畳み掛けるような形なんだけれど、通しで聴くとメロディの爽やかさと人工とは思えないほど生っぽく聞こえる歌声、そしてスペルバ特有の湿度の高い歌詞が組み合わさり「ティーンエイジ特有のアレ」に昇華していく。
それを0から作るのではなく、あくまで自身の持ち味の範囲で作曲してる。
活動歴20年越えのプロの技術は本当にすごい。
思わぬ化学反応を起こして全く予想外のものがお出しされる…
という方向の驚きではなかったけれど、でも今回の企画じゃないと聴けなかっただろうなという方向性の曲に仕上がってて強く印象に残ったので今回記事にした。
正直音楽について詳しい人間ではないため魅力を十分に伝えられてるかは欠片も自信はないが、「ちょっと聴いてみようかな」という気にほんの少しでもなってくれたら嬉しい。
※「ゴールデンカムイ」の主題歌も手がけてはいる。