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【ハラール入門編1/3】ムスリムにとって日常生活に大事なハラールをやさしく解説。

日本人がハラールと言えば何をイメージするのか想像してみた。ほとんどの人は「何それ、美味しいの?」状態だろうし、知っている人でもイスラム教に関する何か...と思い浮かべる感じじゃないかなと思う。

まぁ日本ではムスリムと接点がない人の方が多いので、具体的なことはわからなくても無理はないですよね。

宗教が関係しているから、ちょっと怖いし避けたいなっていう人多いと思うんです。私は3年間マレーシアで生活していて、ムスリムの方々と仕事もしていますけど何の問題もなく快適に過ごしていますよ。

彼らとの付き合いの中では最低限知っておきたいマナーがあります。それは彼らの信仰への配慮。

3年の時を経て日本はやっと開国しました。東南アジアでは日本旅行は常に人気上位(マレーシアでは1位もしくは2位)なので、おもてなし的にも、ムスリムにとって大事な信仰について知っておいて損はないです。特に自治体や飲食店関係の方々はインフラ提供の側面的にも絶対に学んで頂きたいです。

まず、ハラールとは何かを説明しますね。タイトルにもある通り、素人でもわかるように超やさしく解説します。

それではよろしくお願いします。


1.ハラールとはなに?

わかりやすく言うと、ムスリムが日常生活において口にして良いもの、身に着けて良いものをハラール(halal)と言います。
じゃあ具体的にどんなものが対象かというと、食品、飲料、化粧品、服、薬品が一般的ですね。
他にもハラール物流などありますけど、これはB寄りなので、あくまでC寄りのコンテンツでいきましょう。

口にしていいもの、身につけていいものは何かっていう話ですけど、逆に言うとダメなものをまず知ったほうが早い。バックグラウンドが異なるもの同士なので、できるだけ事故を減らすという守りのアプローチがおすすめです。

まずは、ハラールはイスラム教徒的に食べてOK、身につけてOKなものと理解してください。

2.ハラルじゃないものはなに?

ハラルじゃないものはハラム(haram)と言います。

まぁ話ばキリがないジャンルでもあるんですけど、(例えば蛙とか蛇、トラやクマもハラム)普通に日常生活を送る上で大事なポイントだけに絞りました。

その中でも圧倒的に気をつけないといけないのが、ズバリ『豚』。
日本人が大好きトンカツは当たり前ですけどダメですよ。
豚という言葉も聞きたくないという人もいますから注意です。

アルコール

これはワインやビールなどの飲料用のお酒の話です。
残念ながら1滴でも入っていたらアウトですので、気をつけてください。
みりんや料理酒もダメです。エタノールはどうなん?という話は別記事で詳しく説明予定。

鶏肉と牛肉※

ちょっと大げさに書きました、すみません。ハラールに準じた屠殺が施された肉であれば大丈夫なんですけど、日本のスーパーで販売されている肉はほぼ対応してません。
業務スーパーではブラジルやトルコ産のハラール輸入肉があるようです。
「豚NGだから美味しい国産牛どうぞ!」という気持ちはわかりますけど、残念ながら彼らはまず食べませんから注意してください。
ちなみに、豚はいかなる理由でもダメ。

日本人が大好き、ワンちゃんもイスラム教徒的にはNGです。
彼らは犬を一切触りません。その代わり猫は可愛がります。
犬への塩対応ぶりが日本人的には辛いですが、仕方ないですね。
といっても完全排除という訳じゃないので、直接接する機会がなければ大丈夫です。私が住むコンドでも欧米人はでっかい犬飼ってますけど、みなさん業者用エレベーターを利用したりとちょっとは配慮してる雰囲気です。

靴(動物性革製品)

これ結構盲点なんですけど、豚の革使った靴あるんですよ。
例えば、ニューバランス。一部の靴に豚革が使用されているから、マレーシアではサランラップでぐるぐる巻にされて陳列されています。
こんなこと普通の日本人は気にしませんからね、私も驚きましたよ。
まぁ靴を一緒に買いに行こうやってなかなかならないと思いますけどね。
身につけるもので動物の革使ったもに注意して於けばオッケーです。

3.ハラールなものって何?

ここマレーシアだとハラール認証のお店、もしくはムスリムオーナーのお店に行けば何の問題もないんですけど、日本ではそうもいきません。そもそも食文化が違うから、こればっかりはどちらか一本になるということはないです。下記で紹介するハラールなものは、素材系(もしくはそれに近いもの)です。調理や加工が入ると話は変わってきますので注意。なので、今回はあくまで素材の話として聞いてください。

野菜・果物・米

ムスリムの訪日観光客は食でいつも悩んでいて、コンビニやスーパーで野菜や果物を買ってホテルで食べるというパターン実は多いです。素材そのもの自体はハラル。ちなみにドレシングはNGです。

魚はハラルです。刺し身もOKですが、醤油がNG。ハラール醤油持参している人も少なくない。

ハラールに準じた鶏肉・牛肉

日本ではごく一部の小売店や飲食店で販売されています(ほぼ輸入品)。最近では在日ムスリム向けにハラール特化ECなどもあり、購入は可能。

乳・卵

牛乳と卵は問題なし。チーズやバターは加工が入るので今回は外します。乳製品ではないですが、マーガリンやショートニングは動物性原材料が入っているもの多いので避けましょう。

水が一番安心です。お茶に関しては個人的に安心してはいますが、おそらくコンタミ(何かと混ざる)や加工工程でハラムな機材を使ったりと、そういう背景があるから一部日系メーカーは認証を取得しているのかもしれません。


まとめ

【ハラール入門編1/3】ということで、ハラルとハラムについて知っておいてほしいポイントを紹介しました。

・ハラルとは?
・ハラムのものは?
・ハラルのものは?

ハラルとハラム云々は認証や製造工程の話にも繋げってくるので実はややこしいんです。なのでまずは外枠だけ知ることが大事です。

まずは素材について理解する。食に関しては調理や加工が入ると話が変わると覚えておいてください。

さて次の記事【ハラール入門編2/3】では、「ハラルとムスリムフレンドリーとの違いって?日本でのおもてなし何したらいいの?」について解説します。



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