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『ピエール瀧の23区23時』〜セカンドシーズン 中野区編

ピエール瀧が東京23区の各区を夜中に散歩したら一体何が起こるのか?!という自由徘徊実験企画。決まっているルールは“23時になったら写真を撮る事”“100円自販機を見つけたら興味本位で味見をする事”のふたつ。それ以外は基本行き当たりばったりのゆるゆる企画。ファーストシーズンは2010年に開始。その模様は『ピエール瀧の23区23時』(産業編集センター/刊)として2012年に書籍化されている。10年後の2020年、セカンドシーズンがスタート。

中野区編

都営大江戸線「新江古田」駅スタート

ー今回は中野区です。瀧さんの発案で、「まちクエスト」という散歩アプリを使いながら歩いてみようと思います。画面のレーダーを頼りに身近にある「クエスト」を探して歩き、その場所に設定された問題に答えて遊ぶアプリなのですが、ユーザーは問題も作ることができます。「ポケモンGO」とか「ドラクエウォーク」のクイズ版、という感じですね。

瀧:新江古田。ここ来るときに、「えこた」なのか「えこだ」なのかどっちなんだ? と思いながら来たんだけど、駅名見たら、「えごた」なんだっていうね。頭になかった変化球で泳がされて三振取られた感じ(笑)

練馬区側の「江古田」は「えこだ」と読みます。

瀧:なんで点が移動するんだよ(笑)。さあ、今日はその位置情報系アプリ、散歩のお供アプリの「まちクエスト」を使って、街歩きをしながら各所に散らばっているクイズを解きまくっていこう。そしてチャンスがあればクイズも作っていこう。(立ち上げたアプリを見る)どれどれ。お、新江古田駅にもクイズがあるね。

ーでは、イントロがわりに解いてみましょうか。

瀧:はい、じゃあ出題してください。

「新江古田駅」の駅名を正しく読むと、この駅名の読み方の中にある数字と同じ発音の文字があります。その数字とは?

瀧:5!

ーその通りです!

瀧:「そうか! えごた、だったんだ!」と思ってる人たちは、俺たち以外にもいたってことだよね。

ークイズはいいクイズですよね。

瀧:ね。「テクノアーティストで知られるAlter Ego(オルター・エゴ)ですが、どの国の出身でしょう?」とか思いついた(笑)。他に近くにクイズある?

ーもうこの辺にはないみたいですね。この先(江古田通り)をまっすぐいくと、公園に1問クイズがおいてありますが。

瀧:じゃあ、とりあえずそれを目指して歩こう。今日は歩くのもいいけど、真剣にクイズを解いて、そして新たにクイズを作って置いていくっていう趣向もありだね。ちなみに今いるこの新江古田駅前って、目白通りだよね。

ーそうですね、別名、都道8号ですね。

瀧:じゃあ、それクイズにしよう。数字は意外とみんな知らなさそうじゃない? 通りの名前間違えないようにしないとな。クイズ作ったのに記述間違えたりしてるのってすげえダサいからさ(笑)。じゃあ問題は「新江古田駅前を通るのは目白通りですが、都道何号線でしょうか?」で、答えは「8」ですよと。

ー写真も一緒につけてクイズにできるんで、写真も撮っときましょう。

瀧:OK。

瀧:よし、アップしよう。どう?反映されてる?

ーされてます!出題者の名前も「23ku23ji」。我々の名前ですね。

瀧:矢吹くんが作った別のアカウントで、ちょっと答えてみようよ。

ーわざと間違えてみましょうか。じゃあ6にして。……「不正解です、しばらく問題に答えることができません。」やばい!(笑)

瀧:どんくらいダメなの?

ーあと7秒待ってください、って出てます(笑)。じゃ正解してみましょうか。

瀧:そうしてみて。

ー答え、8。「正解です! 10ポイント獲得! あなたが初めての発見者です、おめでとうございます!」やったー!

瀧:よーし!なんだろう、すげぇ嬉しい(笑)

ー答えは数字かカタカナかアルファベットだったら、なんでも大丈夫みたいです。

瀧:なるほど。じゃあ新たなクイズを求めて出発しよう。何かいつもと違うムードだ。なんだか楽しい(笑)

クイズを求めて中野区を歩き回る

ーこの先に江古田の森公園という公園があるので、まずはそこに行きましょうか。

瀧:なるべく頑張ってさ、クイズ置いていきたい気もするよね。とか話していたら、いきなり100円自販機に遭遇。さすが中野

ーもう今飲んどかないと、オニオンコンソメスープはなくなっちゃいますね、季節的に。

瀧:飲んどく? 結構ここの品揃え、バラエティーに富んでるね。オニオンコンソメはやっぱ行っとくべき?

ーの方が、構成する身としては、バリエーションが増えて助かります(笑)

瀧:たださ、今オニオンコンソメスープを飲みたい気持ちはほぼゼロに等しい(笑)。まあでも行ってみよう。

チャリン ガチャン

瀧:あ、激アツ設定にはしてないんだな。じっくりコトコト煮込んだスープのシリーズか。いただきまーす。う~ん、学食味(笑)。あとはファミレスのランチメニューの、おかわりドリンクバーのスープの味。

瀧:でもまずくないよ。ちゃんと美味しい。ただ飲んだ結果、より喉が渇くっていうね(笑)。後でもう1回ぐらい買うと思うな。100円自販機、今回もありがとう。よし、この道をまっすぐ行けば公園に着く?

ー右に曲がっても着きますね。

瀧:じゃあここ曲がってさ、公園のど真ん中あたりから入ってみよう。ここは地名に「江」がつくってことは、元は川原とか川だったのかな。

ー暗渠が多いみたいですね。

瀧:やっぱ水場なんだな、元々湿地帯とかなのかもね。江原小学校です。あ、あそこから向こう側ってもう練馬じゃない?

ーそうですね。

瀧:じゃあ、交差点を左に曲がろう。

ー瀧さんって中野に遊びに来ることってあります?

瀧:中野はないな。飲み屋ももちろん多いだろうし、芸人、バンドマン、役者やってる子たちとか結構いるイメージあるけど、うちらの周辺の仲間はこっち側じゃなかったなあ。こっちに住んでる仲のいい友達ってそんなにいなかったんだよね。あ、「Ekoda Statin」の表示発見。いいのあるね! これはわかりやすいわ。これ駅名に「新」をつけなくてもいいのにね。そもそも「えこだ」と「えごた」で地名としては違うわけだからさ。


瀧:そして川の様子がなんかすごいね。完全に干上がってる、第3新東京市の川じゃんか。

ーこれは「江古田川」です。

瀧:もう川の体をなしてないよ。暗渠とも違う。やっぱりここまでやるのは水害対策な気がする。昔は割と溢れちゃったりしてたんだろうね。お、また100円自販機だ。見るだけ見ておこうかな。

ーホワイトウォーター、ジンジャーエール。あったかいミルクセーキ珍しいですね。

瀧:なんでまたあったかいの飲ませようとすんの?(笑)。まあ確かにあんま見ないけど。昔はね、ミルクセーキってロング缶だったのよ。じゃあさっきのスープのおかげで喉も乾いてることだし、ホワイトウォーター行きますかね。アンバサ的な話なんじゃないの? 乳酸菌入りって書いてあるし。

チャリン ガチャン

瀧:いただきます。うまい! うまいなあ。一口目の感想は、「地元の子ども会の味」。小学生の頃にソフトボール大会が終わった後に配られて飲む感じとか、朝イチでラジオ体操をした後に飲む。なんかそういう子ども会の記憶の味がします。

ーじゃあ僕も、いただきまーす。あー、なるほど。

瀧:ちょっと子どもの頃に帰らない?

駄菓子屋に30円ぐらいで売ってたヤツを思い出します。

瀧:ああ、似てるよね。ビニールに入ってるヤツ、あれの白の味。それをごくごく飲めるようにしたっていう。そこは評価します。

江古田の森公園から出題

瀧:はい、着きました。夜の江古田の森公園。何かクイズにできそうなものを探そう。向こうの遊具の方に行ってみようか。あ、あそこ竹林があるじゃんか! 

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