遅効性の毒〜CURE〜(後編)
2005年。
俺は高校を卒業し、すぐ父親の仕事の跡を継ぐ形で就職した。
もちろん夢はあった。
でも、父親に突き付けられた現実とこれからの事を考えて、夢は諦めざるを得なかった。
昔は漫画家かイラストレーターになりたいとも思ってたけど、当時は映画に携わる世界に行きたいと思うようになっていた。
結局、夢は夢だ。
茨の道を突き進むだけの覚悟も根性も無い俺は、そのままズルズルと肉体労働の仕事に就いた。
最初は踏ん切りがつかなかったが、段々仕事内容を覚えていくうちに「そんな事も考えてたな