オンラインでの学びへの理解がどんどん広がっていることにワクワクしています
長女がスタンフォード大学のpre-collegiate(オンラインハイスクール)で学んでいた約8年前は、
「オンラインスクールなんて、まともな授業が受けられるわけない」
という偏見がすごかった。
実際には、先生たちはスタンフォード大の教授で内容も深く、アカデミックレベルは全科目AP。
世界中の個性あふれる同級生たちと学び(オンラインでクラブ活動もありました。天文部とか、スターウォーズ部とか)、夏は大学のキャンパスに集合してサイエンスの実験を一緒に行い(カリフォルニア州ではサイエンスの実験だけはオンラインでは履修済みと認められないため)、普段はzoomやSkypeでのコミュニケーションだけのクラスメートとの3週間の寮生活ということもあり、山ほどにわかカップルが生まれ、その後それぞれの場所に戻ると山のような別れが発生。
娘と仲が良かったアメリカ人の女の子は、14歳でpre-collegiateで学び、金融業界で財産を築いてアーリーリタイアした両親と共に、世界中を船で旅してまわりながら、天文の専門誌に記事を寄稿するという生活。
一方で、インドや中国の生徒の中には、ウェブカメラの向こうの彼らのさらに向こうに、何人もの兄弟姉妹がいたり、お母さんがなにやらお料理をしていたり、しれっと一緒に授業を受けている家族がいたり、赤ちゃんが泣き叫ぶ声に負けないように声を張り上げながら発言したりと、学ぶことへの意欲が相当なければ挫折してしまいそうな環境であることがうかがえるケースもありました。
宿題の多さも、学費の高さも、クラスルームであるスクリーンの向こうに見える世界のダイバーシティも豊かな高校だったわけですが、実際に卒業して(させて)みて、日本社会の理解がない中で、子供が海外のオンラインハイスクールでフルタイムで学ぶことは、我が家の経験上では日本にいる日本人にはおすすめできないと思ってきました。
そんな経験があるからこそ、今、日々オンラインでの学びへの理解がどんどん広がっていることにワクワクしています。この先、これまでの日本の教育の枠組みに全くとらわれない優秀な若者が、たくさん、たくさん育ってほしいと、心から思います。
ちなみに当時の授業で使われていたのはzoomで、基本的なスペックはあまり変わらず、ただやたらとフリーズしやすかった。