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何気ない日々の営みを 共にすること|寄付キャンペーン応援メッセージvol17 安井飛鳥さん

いよいよ本日が最終日となった寄付キャンペーン。これまで34名の方に新たにPIECESメイトになっていただき、あと64名の新たな仲間を募っています。また、単発でのご寄付も35名の方から約30万円のご寄付をいただいています。本当にありがとうございます!

なかなか達成が見えず正直苦しい状況が続いているのですが、最後まで諦めず進みたいと思います。そんな中とても心強い応援のメッセージを安井飛鳥さんからいただきました!

CforCのアンバサダーとしてもご一緒くださっている安井さんが語ってくださった市民が子どもたちと関わることの可能性をぜひ読んで頂けたら嬉しいです。安井さんは11月のCforC公開講座で講師も務めてくださっています。

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弁護士法人ソーシャルワーカーズの安井です。

僕は日頃、ソーシャルワーカーや弁護士、あるいは児童相談所といった専門職、専門機関の立場から様々な困難な状況にある子ども達と関わっています。

僕が関わる子どもは、保育園や学童保育に通う小さなお子さんから、思春期を迎え他者との違いや自分自身のあり方に思い悩む子ども、深刻な虐待環境から保護され施設等で生活している子ども、家出や非行を繰り返しながら地域を渡り歩きながらもなんとか懸命に生きている子どもと様々です。そして彼ら彼女らの抱えている悩みや願いもまた様々です。僕は、専門家として彼ら彼女らの悩みや願いのサポートをするわけですが、現実には専門家としてできることはあまりなく、その多くは彼ら彼女らが自分の力で乗り越え、あるいは折り合いをつけていくことになります。

専門家として彼ら彼女らと関わっていて感じるのは、特別ではない『何気ない日々の営み』を積み重ねていくことの重要さです。そして、本当の意味で子どもたちが生きる力を育んでいくきっかけを与え、支えていくのは専門家ではなく、そうした『何気ない日々の営み』としての地域市民との関わりだと思っています。

僕たち専門家が関わる場面は、子どもにとってはある種の非日常です。専門家が関わるのは頼もしいと感じるかもしれませんが、いつも専門家にばかり取り囲まれ、生活をしていくというのは、本人からすれば必ずしも心地よいものではありません。


僕たちには子どもの育ちを見守っていく責任があります。子ども達の育ちを阻むもの、安全を脅かすものからは守っていかなければいけませんし、ときには子どもに対してその気持ちに反するような厳しいことも言っていかなければいけません。だから、ついつい子どもたちのできないところ、心配なところばかりが目について先回りした行動をとりがちです。専門家となるとその知識や経験、あるいは職責からよりそうした立ち回りをせざるを得ないこともあります。でも、そうした眼差しばかりでは子どもは自分に自信を持って主体的に人生を歩んでいくことまで躊躇してしまいます。

『危険があっても守られる、失敗しても立ち直れる、困ったときには誰かが支えてくれる、社会とはそうした安心できる場所である、だから社会に踏み出して大丈夫だよ』といったメッセージも同時に伝え続けていく必要があるでしょう。
そして、そうしたメッセージを私達が子どもに伝えられるようにしていくには、まず私達が市民や社会を信頼し、委ねていけるようにしていくことが大事です。

PIECESの取組は、そうした僕ら専門家では決してできない役割を担う市民やごきげんな地域づくりを目指されていて、そのことに可能性を感じています。

安井さん

安井飛鳥さん

弁護士法人ソーシャルワーカーズ
ソーシャルワーカー兼弁護士

学童保育や児童相談所、社会的養護アフターケア事業所等で子ども・若者支援に従事。様々な要因から支援枠組からこぼれやすい子ども・若者達と日々試行錯誤しながら関わっている。また、誰もが生きやすい、ごきげんなまちづくりを目指した地域福祉実践を展開。最近では誰もが境界を越えて楽しめる空間創出としてアニソンDJ活動を始める。
子どもたちの育ちを支えていくために専門家や公的セクターができることと限界は何か、非専門家や地域にできることは何かを日々探求している。

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虐待防止月間-cvなし

来年以降も子どもたちの周りに信頼できる他者を増やす取り組みを継続・発展させていくために、ぜひPIECESメイトになって共に歩みを進めてくださいませんか?今晩終了となるキャンペーン。正直ハラハラな時間が続いているのですが、最後まで走り抜けますのでぜひ応援いただけたら嬉しいです。シェアでの応援も大変力になります。どうか力を貸してください。

目標:100名
現在:36名(単発でのご寄付35名)
残り:本日最終日

https://www.pieces.tokyo/campaign-stopchildabuse2020

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