まるで音楽フェスのような心地よい場 #わたしとPIECES
50年、100年先の見知らぬ誰かにも
この想いのバトンが続くかもしれない
そんなことを割と本気で思いながら
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みなさん、こんにちは。
PIECESの「まきばづくり」担当として関わっている高橋です。
まきばって何?と思った方はぜひこの記事を見てみてください。「A piece for peace。PIECESは、思いやりのある未来をつくる人の総称なんだとおもう。」
今回は「わたしとPIECES」というテーマで書いてみたいと思います。
未来を創りたいというメッセージ
PIECESとの出会いはサービスグラント主催のプロボノ説明会。
そこでは、いくつかの非営利団体の活動が紹介され、興味のあるプロジェクトがあれば応募し、マッチすればプロジェクトに関わる。説明会はそのきっかけ作りの場だ。
非営利団体の活動は社会問題をテーマに掲げていることが多い。「○○という社会問題により、□□が被害を被っている。それを救うために△△を行う」そのどれもが立派で尊いものなんだけど、PIECESは少し毛色が違っていた。
何かあった時に子どものそばで寄り添える大人の存在が必要。でも、それは大人自身にとっても大切なこと。子どもが大人に助けられるという一方向のものではなく、関わる人同士が互いに想像力を育みながら支え合う、そんな人や社会を作りたいというメッセージだった。
課題を解決したいというより、未来を創りたいという何ともポジティブでまっすぐな言葉だった。
そのメッセージに魅せられて、すぐにPIECESのプロボノに応募し、縁があって関わり始めることになったというのがPIECESと最初の出会いだ。
それはまるで音楽フェス
最初の出会いから気付けば4年が経った。
仕事の関係で1年半くらいお休みしていた期間もあるけれど、それでもPIECESと僕の糸は切れずに今でもこうやって心地良く関わっている。
今回「わたしとPIECES」というテーマで書くことになって、僕にとってPIECESはどういう存在なんだろう?と改めて考えてみた。言葉で説明するのが難しいなぁと思っていると「ふっ」と思い浮かんだ場所があった。
それは、音楽フェス。
そう、フジロック、朝霧JAM、ap bank fesとかそういう場だ。(???となっていても、少しだけこの後も読み進めてほしい笑)
僕は音楽フェスが大好きなんだけど、その理由をあげるとこんな感じだ。
・音楽という媒介を通して、そこに集まる人同士がゆるく繋がり合っている
・全国各地から老若男女、友人、家族、カップルいろんな人が集まる
・その場を通して、新しい音楽や新しい人との出会いが生まれる
・少し疲れたら木陰で休んだり、元気になったらまた動いたり、ペース配分は人それぞれ
・アーティストだけでなく、運営者も含めてみんなで心地良い空間を作りあげている
これは僕がPIECESと関わっている時に感じている感覚そのもの。
音楽フェスに参加したことがある方ならなんとなくニュアンスが伝わると思うが、あの場所は、決してアーティストやイベント運営側だけが作っているわけではない。あの場を楽しんでいる参加者自身も一つのピースとして場を作っている。
PIECESでは「A piece for peace」というワードがよく用いられるのだがまさにそれだ。PIECESがめざす世界観を共有する人たちの集まりそのものがPIECESなのだと思う。
助ける、助けられるという関係ではなく、ただ純粋にその世界観に共感した人が集まる、それだけだけど、かけがえのない場所がそこにある。
もちろん、子どもの孤立に向き合っている以上、そんな簡単に向き合える課題でないことも十分理解している。ふとした瞬間に悲しくなる問題にぶち当たることもある。それでも、僕は誤解を恐れずに「心地良いかもしれないから、良かったらこっちおいでよ。」と言いたい。
回りまわって自分のもとへ
フェスついでにもう少し書いてみたい。
2006年に参加したap bank fesで聴いたMr childrenの"彩り"
幸運なことに、この歌が初めて世に出たその瞬簡に立ち会えた。夕日が落ちる中で、櫻井さんのMCでこの曲が出来た時のエピソードを聞いた時、「そうそう自分はそういうことをやりたくて生きてるんだよな」と思いながら言葉にならないくらい感動したのを思い出した。
「わたしとPIECES」というテーマにぴったりな内容だったので紹介したい。(ap bank fes'06レポートから抜粋)
何曲かレコーディングしていくうちに方向性をどうしよう?という話になって、みんなで焼肉を食べに行ったんです。そこで世界の平和とか、メッセージとかを投げかけたほうがいいという話になって……でも僕はずっと『なにか違う、なにかが違うんじゃないか?』って思っていたんです。で、一晩寝て、朝になって……そしたらいいメロディーが降りてきて、すごく嬉しかったんです。そして30分後に、今度は歌詞が生まれてきて。このテーマはすごーく大きなことじゃなくて小さなことなんですけど、でもそんなささやかな毎日の積み重ねを大事にしていこうと思ったんです。会社や家庭でもささやかな工夫を加えるだけで、ものすごく楽しくなることってあるじゃないですか。そんなちっちゃな工夫が回り回って世界中の誰かにいいことが起こればいいなって願って歌います」タイトルは“彩り”。
そして、歌詞の一部
なんてことのない作業が 回り回り回り回って
今 僕の目の前の人の笑い顔を作ってゆく
そんな確かな生き甲斐は 日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 頬が染まる 温かなピンク
僕はPIECESに関わる中で、世界を変えたいとか、社会問題を解決したいとかそんな大それたことを思ったことは一度もない。
自分たちの関わる目の前の人が、今よりも少し幸せになれればそれだけで良いと思っている。それが回りまわって、自分の大切な人や、もしかしたら自分自身をも救うことがあるかもしれない、そんなことを想像しながら関わっている。
この歌を初めて聞いたのは2006年、僕がPIECESに関わり始めたのは2016年。10年経って、この想いが繋がった。
もしかしたらこんな感じで、50年、100年先の見知らぬ誰かにもこの想いのバトンが続くかもしれない、そんなことを割と本気で思いながら、これからも地道にマイペースにPIECESに関わっていきたいと思う。
高橋啓太
Twitter: @kei_taka
note: https://note.com/simplelife2
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