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こどもがこどもでいられる社会を。|寄付キャンペーン2021 #ひろがれPIECES
ある男の子が、久々に怒りを爆発させ、顔を真っ赤にして、あふれ出そうな何かをなんとかこらえながら物に当たっていました。
彼と出会って1年、ものを壊したり、やり場のない感情を誰かに向けて爆発させることが減り、その前に気持ちを伝えることが増えていた時の出来事でした。
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だってさ、僕のこと嫌いでしょ。あの人たち。
大人に対してそう言う彼。そんなふうに思ったきっかけってなんだろう。
最近ちょっとイライラしやすくて、
ウウウってなること多くて。
そっかあ。ウウウってなるの自分で気づくようになったんだ。
ウウウってどんな感覚なんだろう。
どんな時にウウウってなるのかな。
ウウウってなった時はどんなふうに過ごしてるのだろう。
学校の先生が変わって、ちょっとずつルールが増えてってるんだよ。
だから、ルールがすぐ変わるんだ。
いつまでルールが増えるかわからなくて
ウウウってなる。
あとね、同じクラスになった子が、
僕のことあだ名で呼ぶんだ。
やだっていうとなん度もあだ名で読んでイライラする。
イライラすると、どうしていいかわからなくて。
思わず壁殴っちゃうんだよね。
殴るのはよくないけどさ、
大人は僕の話全然聞かないで怒るんだよ。
だから、僕のことなんて大切じゃないんだと思う。
大切だったら話をちゃんと聞いて
一緒に考えてくれるんじゃないかな。
「子どもが子どもでいられる時間や空間を大切にしたい」
私たちはそんなことを願いながらも、大人や社会の物差しを意図せずして子どもにも差し出していることがあります。
その物差しは時として、子どもの持つ豊かさを見えづらくしてしまうのではないでしょうか。
子どもたちの隣で、子どもたちから紡がれる風景を一緒に眺めていると、その内面にある多様性に、豊かさにハッとします。
表面に見える言動や、大人が困ったなあと思うような行動だけに目が向きやすいけれど、
子どもたちは日々たくさんのことを自分なりに感じ、自分なりに意味付け、自分なりの物語をつくっています。
子どもの目から見える世界はどんな彩りなのでしょうか。
子どもの感じる体験はどんな物語として子どもの中に息づいているのでしょうか。
複雑で豊かな子どもの願い
大人が想定する子どもの行動の背景と、子ども自身が何を願って、その行動をしたかは実は食い違っていることがあります。
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表面に見えている言動や「困りごと」はその子の全てではありません。
たまたま表出されている氷山の一角に過ぎないのです。
大人の思う目的に向かわせようとするあまり見逃してしまうことがあるけれど、子どもたちの内面にはいろいろな気持ちがあり、好奇心があり、願いがあり、大切にしていることがあります。そして、そういった願いや好奇心は、こどもたちが成長する大きな手がかりになるのです。
子どもたちは複雑で豊かな存在です。
子どもの豊かさを大切にするプログラム
「こどもがこどもでいられる社会を」
この言葉は、PIECESが設立当初から伝え続けているメッセージです。
困りごとだけではない、多面的で豊かなこどもたち一人ひとりの存在に目を向ける大人を増やしていきたい。
私たちは、子どもの孤立が深まる前に、地域の中で子どもを見守り、子どもに寄り添う市民を増やすためのプログラム「Citizenship for Children(CforC)」を実施しています。
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自分のことも、子どものことも大切にする「間」を築くこと。学び続け、問い続ける姿勢を持つこと。
子どもの背景に目を向けて、目の前の子どもと向き合うことができる。このプログラムではそんな市民を増やし、市民によるアクションが子どもの日常の中に生まれ続けていくことを目指しています。
子どもたちの孤立が深まるその前に、子どもと関わり、子どもの豊かさを大切にする大人を増やしたい。
危機が起きる前や医療や福祉が必要な時に、「助けを求められるつながりが身近にない」という課題の中にいる子どもたちを、地域で見守る大人をPIECESでは増やしてきました。
たくさんの居場所と呼ばれる子どものための施設がつくられても、関わる大人のマインドセットが変わらなければ、子どもにとっての本当の意味での居場所はできません。子どもが生きる地域に一人でも、子どもの背景に目を向けて関わる大人がいたら、その子の孤立は予防していくことができるのです。
大切なお願い
PIECESでは現在、寄付キャンペーンを行っています。
150名のPIECESメイト(毎月の継続寄付者)を募るキャンペーンです。
![](https://assets.st-note.com/img/1639469049452-Ks0ssd8shi.jpg?width=1200)
あなたの寄付でできること
・Citizenship for Childrenプログラム1地域実施:約500万円
今回のキャンペーンでは「150名のPIECESメイト(毎月の継続寄付者)」を募集しています。
現在のPIECESメイトと合わせると500名という大きな輪となり、
来年度1000万円の資金を見込めることとなります。
これまで
「プログラムを一緒に展開したい!」
「○○地域でも実施しよう!」
と計画が立ち上がっては、資金がネックとなって実現に至らなかったことが何度もありました。
新たに150名、合わせて500名のPIECESメイトのご寄付で、プログラムの多地域展開を実現したい。
ぜひ、この機会に子どもが子どもでいられる社会をつくる仲間:PIECESメイトになっていただけませんか?
応援の方法
① SNSで #ひろがれPIECES で投稿
PIECESメイト(毎月の継続寄付者)になっていただく関わりはもちろん、PIECESのビジョンや取り組む課題等を多くの方に知っていただくことも、PIECESの考える市民性・「優しい間」を広げるアクションとしてとても重要だと考えています。twitterやFacebook等でのリツイートやシェアだけでも大歓迎です。「#ひろがれPIECES 」で投稿いただけますと幸いです。
② noteで #わたしがPIECESを好きなわけ で投稿
「PIECESを応援する理由」や「寄付した理由」など、よろしければnoteに書いてくださいませんか?
ハッシュタグ「#わたしがPIECESを好きなわけ」で投稿くださったnoteはPIECESのSNSで公開、Twitter等でのシェアをさせていただきます。
これからこちらのPIECES公式noteでもスタッフやプロボノ、プログラム修了生によるnote #わたしがPIECESを好きなわけ が投稿されていきます。こちらも合わせて読んでいただけたら嬉しいです。
皆さまのご寄付・応援を、心よりお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
イラストについて - 「もるめたも」by Reframe Lab
今回のキャンペーンで用いているイラストは、アートプロジェクト「Reframe Lab」で制作した「もるめたも」という作品です。
絵本と映像がありますので、よろしければご覧ください!
イラスト:ひらのりょう