満面の笑顔で声をかけてくれるおっちゃん #市民性みっけ!#1
PIECESメイトのゆりかさんがみつけた「市民性」
私は大学生時代と少しの間、実家を出て祖母の家で暮らしていました。
そこは下町で、母が幼い時からの付き合いがあるご近所さんがたくさんいます。
中でもみんなから「おっちゃん」と呼ばれているお向かいさんは、道ですれ違った時はもちろん、朝や夕方、私が出かける時にちょうど洗濯を干すために2階のベランダに出ていることが多く、
「いい天気だねー!」
「いってらっしゃい!」
と、いつも満面の笑顔で声をかけてくれます。
私は朝が弱いのですが、ハツラツとしたおっちゃんの姿を見ると、1日のスイッチを入れてもらえるような気がしていました。
時には
「昼間お客さんが来てたけど会えなくて帰っていったよー」とか、
「市場に行ったからおすそ分け!」
「雨が降りそうだけど洗濯干してたから急いで伝えに来た!」
と、いつも見守ってくれています。
また、「(祖母の)庭に桃の木を植えたいんだけど、、」と苗を持ってきて、祖母がほかの植物と一緒に世話をした時もありました。
おっちゃんも楽しそうに成長を眺めに来たり、できた桃をプレゼントしたり、お互い何かと「おせっかい」をしあっています。
今はどちらも高齢になり、私も家には月に何度か行く程度ですが、幸い元気に暮らせています。
自然と優しさを分け合いながら見守る関係が何十年と続いていることは、私や母を含め全員の居場所であり、安心に繋がっていてありがたいし、私たちの世代もどんどん関わりつつ、これからも続いていってほしいと願っています。
小さい時から母が図書館の読み聞かせボランティアに参加しており、社会活動は身近で楽しい存在でした。学生時代は生徒会やNGOの活動に参加しましたが、卒業後は「何かしたいけどやってない」という気持ちがいつもどこかにあったように思います。
そんな時にPIECESを知り、特別な知識や特定の課題に対する強い問題意識がなくても「市民性」や「間」の意識が、みんなの生きやすい社会に繋がることを再認識しました。ちょうど自分が結婚・妊娠を経て、子どもの存在が身近になったのもあり、この共感を応援、参加で形にしたいと思いました!
PIECESでは2023年12月から「やさしさのむしめがねー暮らしの中の市民性ー」をお届けしています!
PIECESメイトが出会った市民性エピソードも掲載していますので、ぜひ見てみてくださいね。
市民性に共感し、PIECESの活動を前に進めるサポートをしてくださる継続寄付者を「PIECESメイト」と呼んでいます✨
私たちの活動によって、既に社会に生じている大きな痛みを癒すことはできないかもしれません。
それでも、一人ひとりのまなざしやあり方が変わっていけば、社会にやさしいつながりが生まれ、大きな痛みそのものが生まれにくい社会になると信じています。
市民性はいつの時代もそこにあり、社会を紡ぐ大切な力になる。だからこそ、PIECESは絶やすことなく市民性を照らし、育み続けたいと思っています。
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