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子どもたちに「もう一つの体験」を届ける|寄付キャンペーン応援メッセージvol6田北 雅裕さん


12月20日まで新たなPIECESメイト(マンスリーサポーター)を100名募る寄付キャンペーン。今日から終了日までPIECESと様々な関わりがある皆さまからいただいた応援メッセージを順番に紹介しています。

今回は、九州大学や認定NPO法人SOS子どもの村JAPANで、里親普及や虐待予防等、子ども家庭福祉の課題にデザインという発想で向き合っている田北さんから、PIECESの市民性醸成プログラムの意義やポイントを応援コメントとしていただきました!田北さんには今年のプログラムに講師として講演もしていただき、とても心強い応援をいただいています。

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九州大学で教員をしながら、SOS子どもの村JAPANの理事をしている田北と申します。

PIECESの「子どもと寄り添う優しい大人」育成プログラムを、ぜひとも九州に!と願う応援団のひとりです。

もう一つの体験を届ける。

僕は里親制度の普及や里親開拓(リクルート)にデザインを活用することに関心があり、そうした活動や研究に取り組んできました。一方で、ここ数年は、実際に子どもの支援に携わる機会も増えてきました。

そのひとつが、2年くらい前から有志と進めている「もうひとつの体験プロジェクト/Alternative Experience Project」です。社会的養護のもとにある子どもたちに「もうひとつの体験」を届けることを目的にしています。

現在は、とある福岡市内の児童養護施設に出向き、子どものニーズに合わせて一緒に勉強したり、遊んだり、過ごしたり…そうして「もうひとつの体験」を届けています。

このようなプロジェクトを始めた理由のひとつは、九州でも学生が中心となった学習支援活動が広がっていく中で、その「質」が気になりはじめたことにあります。

支援活動(体験)の中でも「学校が望んでいる学習」に偏っていることや、より望ましい支援のあり方が追究されず、やりっぱなしになってしまうような構造が気になりました。

それは今でも変わりません。人材が不足しているという話や、より専門性を必要とする機会が増えてきたという話もよく聞きます。

子どもたちのために、充実した育成プログラムが望まれているのです。

また、個人的には、育成プログラムのポイントはPIECESが力を入れている「リフレクション」の手法にあると思っています。

子どもと向き合った自分を思い返し、あの時何を感じ、どうすればよかったのか。そうしたリフレクション次第で、子どもはもちろん、支援者にとってもかけがえのない時間となります。

社会人が支援に関わる意義

そしてもう一点。九州では、学生がこうした支援活動に取り組むことはあっても、社会人が関わる機会が少ないように感じています。子どもの支援が、主催する団体のスタッフか、学生ボランティアか、のどちらかになりがちです。

子どもにとって「見知らぬ大人」である社会人が、もっと参画してよいはずです。僕がはじめてPIECESと出会って感じたのは、そうした大人、それも若い大人たちのつながりの豊かさでした。

PIECESが実践してきた人材育成プログラムが九州にも広がることで、子ども支援の質の向上が期待されます。そして、その支援者が多様になること、つまり、より多くの市民が子どもの境遇に気づき、行動を起こすきっかけになる気がしています。

社会に生きる大人一人ひとり、全ての大人に子どもを支えるチャンスがあります。

孤立し、ひとりぼっちとなった子どもたちに、ひとりでも多くの頼れる大人が必要です。その機会と理解の広がりを心から期待し、僕はPIECESを応援します。

◆田北 雅裕 氏

九州大学大学院人間環境学研究院 専任講師|認定NPO法人SOS子どもの村JAPAN 理事

2000年、デザイン活動triviaを開始。以降、まちづくりという切り口から様々なプロジェクトに携わる。2009年、九州大学に着任。現在は、教育学部/大学院教育システム専攻で教鞭をとる傍ら、認定NPO法人SOS子どもの村JAPAN コミュニケーション部ディレクター、福岡市里親委託等推進委員などを務め、里親普及や虐待予防等、子ども家庭福祉の課題をデザインという発想で解決していく実践・研究に取り組んでいる。

著書(共著)に「クリエイティブ・コミュニティ・デザイン / フィルムアート社」。https://trivia.gr.jp

※認定NPO法人SOS子どもの村JAPANとは?※

SOS子どもの村JAPANは、“A loving home for every child”をスローガンに、生みの親からの保護や養育を受けられない子どもたちを家庭環境で養育する活動や、実家族と暮らせなくなる危機にある子どもとその家族のためのサポート、また、里親等を対象とした研修・教育プログラムの開発や関係団体とのネットワークを活かしながら社会提言等に取り組んでいます。

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虐待防止月間-cvなし

田北さん、PIECESのプログラムの意義を明瞭に示してくださり、温かな応援コメントをありがとうございました!PIECESの市民性醸成プログラムが全国に広がる意義を改めて言語化してくださり、とても嬉しいです。

12月20日までに100人の新たなPIECESメイト(マンスリーサポーター)を募る寄付キャンペーンも残りたった11日となりました。

来年以降も子どもたちの周りに信頼できる他者を増やす取り組みを継続・発展させていくために、ぜひPIECESメイトになって共に歩みを進めてくださいませんか?あなたの住むその地域にもこのプログラムを広げていけるよう、共に歩んでいけたら嬉しいです。

目標:100名
現在:13名(単発でのご寄付17名)
残り:11日

https://www.pieces.tokyo/campaign-stopchildabuse2020

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