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Two-way留学を決めてから就学までのこと【沼田町Two-way留学 vol.2】

先の記事でTwo-way留学を決断するまでを記しました。
本稿ではTwo-way留学決断から就学当日までをまとめます。

Two-way留学を知ったその日に沼田町に電話し、「全町を挙げて歓迎します。」なんて言われたものだから、すっかりその気になりました。
「ぜひ、お願いします!」と返事をしたものの、いくつかの懸念事項が浮かびます。

懸念事項

①住宅について

1ヶ月という短期に関わらず滞在できる宿があるのか。
宿の検索サイトや民泊などで検索する。
1ヶ月の滞在ともなると相応の額(100,000円以上…)になる。
ましてや赤子連れの6人家族となれば、ゲストハウス的な半共同生活も難しいし、かといって戸建を1ヶ月も借りられるのか、借りられたとて支払えるのか。心配は募ります。

②生活について

現住居は中規模な地方都市なので生活で困ることはあまりなく、自動車を動かせば数分でほとんどのことが足りる生活圏にある。
沼田町は道内でも人口規模のかなり小さな町のようなので、どのように日々の生活を設計すればよいか。
買い物も食品、日用品はどこで済ますか。
子どもが発熱したらどうするか。
近隣の市まではどのくらいの距離感なのか。

③荷物について

一家が1ヶ月過ごすにはどのくらいの荷物が必要なのか。
衣類、日用雑貨、生活用品、学用品。
旅行にいくのともまた違って、衣類などは洗濯をしてまわしてゆく。何がどれだけ必要になるのかもイメージが難しいが、さらに難しいのは無限量を輸送できるわけでないということ。
離れた土地なので荷物を送るにもコストがかかるのでできるだけ車に積んでいくことが望ましい。

④移動について

北海道に憧れを抱いたのはそもそも気軽に行けない距離だからこそ。
経路検索すると当たり前のように1,000kmを超える距離が表示され、しかもどこかで海を渡らないとならない。
そんな長距離をどうやって赤子や生活用品とともに移動するのか、一体何日かかるのか。いくらかかるのか。辿り着けるのか。

⑤子どもの学校生活について

小学校に行くという行為としては同じでも子どもはどんな生活を送るのか。
地元からしたら8月半ばから学校が始まるイメージが全くない。
学用品も違うのだろうし、校時も異なるだろうし、どんな学校生活なのか何が必要なのかがわからない。

それぞれ解決

①住宅について

教育委員会の担当の方が親身に話を聞いてくれます。
住宅について相談すると、すぐに提案してくれました。
「ちょうどその時期は移住体験住宅がいっぱいなのでこちらはいかがでしょう。」
(沼田町はさまざまな世代から移住したいまちとして上位に挙げられるほど、移住という面において注目されている町だと、後から知りました。)
そして案内していただいたのは沼田町サテライトオフィス

はじめに聞いたときは、「(サテライトオフィス…家具があるにしても仕事用なのでは…??)」なんてよぎりました。
それでも聞いていくと、もともと一軒家だった建物を大学生がリノベーションしてサテライトオフィスとして施工したものということでした。
元が住居だったこともあり、一通りの家具や家電も揃っており、しかも二階建てでかなり広いといいます。
そして、最も驚いたのが、1ヶ月の家賃が40,000円だということ!
一通り生活上に不便がないと教えてもらいましたが、それ以上に金額を聞いて、半分信じられず、半分安心したところです。
設備や家具については教育委員会の担当の方が丁寧にメールで対応してくださり、必要な情報や写真などを共有していただけました。

②生活について

妻と「イメージをもちたいよね」と話し、出かけました。
googleストリートビューで。
もともとマップで位置や地形などを少々見ていましたが、どこか物語の地図を見ているような感覚。
しかし、ストリートビューで沼田町を歩いてみると、随分と町のイメージの解像度が上がりました。
道幅の広さや歩道の厚み、碁盤のように規則正しい道路、雪国ならではの重厚な建物、建物の集積度、学校や商業施設と住居との位置関係などなど。
さらには近隣の定食屋や理容店、道路脇の花壇などを見て生活のイメージをより具体に近づけることができました。
生活への不安を最も軽減させたのは実はこのストリートビューだったかもしれません。

③荷物について

結論から先に述べると荷物は全てを車に積み込むことができました。
最小限の衣料品を積み、学用品はランドセルに詰め込みます。
寝具は車中&テント泊用のインフレーターマットと寝袋のコンビを一月使うことにしたらトランクに全て収めることができました。
最低限の家財道具が住居に配備されていたことも幸いしました。
車内部にはあらゆるところに荷物を積めるよう細工をして、文字通り詰め込みました。
シート下や、ルーフ直下など、スペースというスペースを利用しました。

④移動について

移動についてはさんざ悩みました。
以下の点が懸念としてありました。

  • 何日間かけて移動するか。(赤子を連れて一日に何km移動できるのか。)

  • 生活用品をどのように輸送するか。

青森に住む知人からフェリー事情について教えてもらったり、事前に赤子連れで長距離移動旅(北陸から四国,山陰)を敢行したり、車中泊を試したりしながらノウハウを蓄積してゆきました。
その結果以下の知見を得て、計画が完成しました。
また、かつての佐渡旅行で酷い時化のフェリー船酔い経験があり、できる限り乗船時間を短くする方向で進めました。

我が家の知見'24

  • 子ども4人連れの一日移動は頑張って700kmくらい。

  • マットによる車中&テント泊で旅費を軽減できるが夏は暑いし虫も多いのでバンガローなどのほうがよい。(睡眠の質はお金に変え難い)

  • 船には余裕をもちたいから三日の旅程。フェリーの便数や時間は限られているのでそこに合わせた日程を計画する。

  • 移動距離の長い日は早出、車中食にすることでバッファを生み出すようにする。

計画を子細に練ることができ、無事に北海道に辿り着きました。
道中はまた別記事で記します。

⑤ 子どもの学校生活について

いろいろと気がかりなところはありましたが、基本的なスタンスとしてはこちらとのギャップにこそ学びがあるという考えでした。
ですから、大きな心配というよりは細かな不足があとで見つかるということを避けたいという思いや、可能な限り荷物を減らしたいたいうところが大きかったです。
この点についても教委の担当の方が学校職員の方と連絡をとり、必要なものをリスト化してくださいました。
(超多忙であろう先生方の仕事を増やしてしまったのは恐縮でしたが…。)
こちらで馴染みのないアイテムとしては色ペンや内ばきのソール色の指定などがありました。

そんなこんなで心配を解消しながら沼田町の生活に入っていったのでした。

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