024_マニュアル魂・追記
この記事は前々回の「マニュアル魂」の追記です。
マニュアル車に乗っていて何が良いかというと、実は何もないんですよね。
オートマチックに比べて、ここが良いとかあれが好きって部分は特にありません。
ではなぜ乗っているのかというと、自分が普通に運転できるからです。乗らなくなった人の車をもらい受ける際に、「あれ、マニュアルなの? じゃあ要らない」と言わなかったからです。
初代スズキスイフトの自分なりの感想を述べると、優れた箇所を探すのが難しい車です。軽より遅いし、高速道路では時速85キロがせいぜいです。もちろんアクセルを踏めばそれ以上のスピードは出ますが、ボディの剛性はないし制動力もなし、スリップしたら地獄の底に転げ落ちるでしょうね。
だから二代目ではタイヤをインチアップして車高を落とし、変わらないホイルベースで安定感を増しています。車としては別物です。初代のSUVのようなコンセプトを排してロードスポーツ寄りにしたわけです。これは成功しました。お陰で初代のフォルムは本当に色褪せ感が強いです。
逆を言えば、そういう車だからこそドライバーとして過信をしないで主体的に安全を心掛けている、という感じでしょうか。そこでマニュアルというのは実は重要な性質だったりします。
時折ニュースを騒がせる「踏み違い事故」。駐車場から店舗に派手に突っ込むやつですが、あれはオートマ車特有のものです。だからってマニュアル車がオートマ車よりも安全という事はないです。確かにマニュアル車はアクセルとブレーキを踏み違えたからといって、店に突っ込んだり立体駐車場から下に落ちたりしません。しかしオートマ車はあくまで車の進化した形ですから、レアケースを指して欠点とは言い難いですね。
自分としては、ああいう事故はそのドライバーの日ごろの乗り方の問題かなと思っています。両足でアクセルとブレーキを操作したり、左足で操作したり、実は習慣としてあると思います。
マニュアル車って独特の動きをするそうです。ゴキブリみたいな、カサカサっと動く感じで。私は意識をしていないですけど。ドライバーの性格を体現したような動きなんでしょうね。マニュアル車が「動かす」という意識に対して、オートマ車は「動くものをうまくコントロールする」という感じなのでしょうか。だから踏み違えた時に「車が勝手に動いて店に突っ込んだ」となるんでしょうね。両方運転する私は常に無意識ですから、いつも人に言われて「そうなのか?」って思います。
それもちょっと怖いような気がしますけど…