いまさら聞けない脱炭素⑤:グリーン成長戦略(半導体・情報通信産業)
この記事は、育休中のリスキリングを実践するため、Outputの場として執筆しています。
前回に引き続き、政府(経済産業省が中心)が策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」でピックアップされている14分野について、「今更聞けないけど、そもそもその技術ってどんなもの?」ということをざっくり知りたい方に向けて、簡単な解説をしていきます。
今日は、⑥半導体・情報通信産業について、書きました。
⑥半導体・情報通信産業
本項目は、今までのものと比べると、一見したときの脱炭素との関連が低いですね。具体的に、以下の2つのアプローチが必要とされています。
①デジタル化によるエネルギー需要の効率化・省 CO2化の促進(グリーン by デジタル)
②デジタル機器・情報通信産業自身の省エネ・グリーン化(グ リーン of デジタル)
◇デジタル化によるエネルギー需要の効率化・省 CO2化の促進(グリーン by デジタル)
デジタル化の進展により、人・物・金の流れの最適化が進むことで、エネルギーの効率的な利用・省CO2化にもつながることが期待されています。グリーン成長戦略では、以下がポイントとして挙げられています。
都市部・地方を問わない DX の推進:あらゆる企業がDXを推進することで、省エネ&産業強化の両方を図ることが期待されています
デジタルインフラの中核となるデータセンター立地
高度情報通信インフラ(5G、ポスト 5G、高度化された 5G、Beyond 5G)
◇デジタル機器・情報通信産業自身の省エネ・グリーン化(グリーン of デジタル)
DXを推進することは省エネにつながる一方で、デジタル関連の消費電力は増加し、CO2排出につながります。よって、電気機器、データセンターや通信ネットワークでの更なる省エネ化や再エネ利活用等の省CO2化が求められています。具体的に注目されている技術を、以下にピックアップします。
パワー半導体:そもそも半導体とは、電気を通しやすい「導体」と電気を通さない「絶縁体」の両方の特性を持った物質です。電気を一方向だけ通す「整流」、電気信号を大きくする「増幅」、電気を通したり止めたりする「スイッチング」などを行うことができます。パワー半導体は、高い電圧、大きな電流を扱うことができる半導体です。
エッジコンピューティング:コンピュータネットワークの周縁(エッジ)部分でデータを処理するネットワーク技術です。全ての情報をクラウド上で処理するクラウドコンピューティングとは異なり、データ処理の一部を末端デバイスや周辺領域のサーバーで行うことで、通信遅延やネットワーク負荷の低減などを実現し、省エネにつながります。
あとがき
今回は短い記事になり、参考文献も少なくなりました。
脱炭素との関係では、5Gやデータセンターそのものについては、そんなに詳しく書かなくてもいいかなと判断したことが原因ですが、そもそもDXは超重要分野、そしてちゃんと分かっていないことも多々あるだろうと思うので、育休中に本を1冊読みたいなと思いました。
参考文献
経済産業省ウェブサイト(閲覧日:2023年9月19日)https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/pdf/green_honbun.pdf
富士電機ウェブサイト(閲覧日:2023年9月19日)
NECソリューションイノベータウェブサイト(閲覧日:2023年9月19日)