性と金と教育と。
目次
1.はじめに
2.(公)教育の起源
3.性教育先進国(らしい)北欧各国
4.経済教育先進国(らしい)米英国
5.まとめ
1.はじめに。
性と金はスキャンダルの二大巨頭と考えられる。
「生殖」と「食い扶持」は自己保存の欲求からも、種族保存の欲求(?)からも、個人にとっても社会にとっても関心が高いのは当然である。
しかし、にもかかわらずその二つが「教育」からは抜け落ちているというのは不思議と言えば不思議に感じる。不思議ではないと言えば不思議ではない。
2.(公)教育の起源
木庭顕(『ローマ法案内』等)が描くような古代ギリシャ・ローマの世界(とその系譜を引き継ぐ世界)であれば、公/私の峻別の徹底を目指すのだから、(公)教育に私的領域の分野(性や金)が流れ込むのはむしろ、忌むべきことだった(と思われる)。
※古代ギリシャに起源を持つと言われるリベラル・アーツの科目は「文法、修辞、論理、算術、幾何、天文、音楽」だったらしい。https://kotobank.jp/word/%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%84-658351
(公)教育の歴史的起源から教育を考えると、性教育や経済教育などの私的領域の分野が除外されるのはなんとなくわかる。そして(公)教育とはすなわち、公共空間の担い手の再生産という意味だろうから、公共空間の担い手であり、プレイヤーであるために必要な素養を注入するという意味であっただろう。私的領域の再生産は公共空間の感知するところではない(というより感知したら癒着を疑われるのではなかろうか?わからないけど)。
歴史的経緯は無視できない。公/私の区分の重要性は疑いない。しかし、フェミニストからの「私的なことは公的なことである」というスローガンからも、公/私の区分は絶えず問い直される必要があるだろう。
(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E6%94%BF%E6%B2%BB%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8)
いずれにせよ、どんなにきれい事並べても、個人にとっても、社会にとっても「性と金」は大事すぎる問題だろう。というわけで「性と金」の教育先進国を見てみよう。(と言っても素人なので、ググってヒットしたブログの紹介とコメントまで)
3.性教育先進国(らしい)北欧各国。
素人なので、詳しい教育内容は知らない。しかし、下記のブログを読むと「性教育」=「子作り/子育て教育」というよりは「セクシュアリティ教育」とか「ジェンダーの教育とはに寄っているのだろうか?(https://gendai.ismedia.jp/articles/amp/68061)
別にイチャモンつける気はない。ジェンダー教育と性教育は切っても切れないだろう。
自分ならどうか?中学生くらいから下記の項目を教えて欲しいかな?
1.性病の内容と治療の仕方及び費用
2.妊娠及び避妊のあれこれ
3.堕胎or出産にかかる費用
4.堕胎or出産における母体のリスク
5.子育ての費用(子どもが大学を卒業させるまでにかかる平均費用)
6.社会問題1(シングルマザー、DV、セクハラ、リベンジポルノ、レイプ、ストーカーの現状と相談窓口の紹介など)
7.社会問題2(慰謝料の相場、親権裁判の費用や現状、離婚後の子どもに会うことの現状や問題、相続問題の現状、養育費を巡る問題など)
8.性行為時の肉体的・精神的損傷の紹介とその対策
4.経済先進国(らしい)米英
ググっただけなのだが、性教育先進国は経済教育先進国ではないらしい(その逆も然りだろう)が、両者を切り離す意味がわからない(ライフイベントで金がかかる上に追い込まれるのは子育ぐらいではなかろうか?独身や夫婦二人だけの場合、そんなにお金の心配するかな?強いて言えばあとは医療費とか介護費とか?)。https://ideco-ipo-nisa.com/19695
欧米はマネープレイヤーの再生産という感じかな?それについてもイチャモンはない。自分なら性教育にリンクさせて中学生くらいから下記項目になるかな?
1.各種モデルライフの生涯費用
(大学5新卒で就職して30で結婚して子ども二人を大学卒業させる、、、とか、いくつかのモデルケースを揺籠から墓場までの費用を紹介)
2.各種モデルでの生涯獲得賃金と年代別(20代ならいくら、30代なら、、、)の収入モデルを紹介
3.ロールプレイ1
(家を買う消費者と融資する銀行に分かれて、融資プレイを学習。先行して幾つかのモデルライフを学習して、どういう人がどういう融資を受けられるか、受けられないかをケーススタディする。)。
4.ロールプレイ2
(保険を受ける消費者と提供する保険会社に分かれて、保険を学ぶ。こちらもモデルライフに沿ってどういう保険が欲しいか、または提供できるかなどを学習)
5.ロールプレイ3
年金制度の現状と改正案を、政策担当と市民に分かれてロールプレイ
6.ロールプレイ4
医療保険の現状と改正案を、、、同上。
※簡単に言うけど、現場は大変だろうな。
5.まとめ
素人が思いつくままに、文字通り素人談義を展開した書き殴りの雑文。教育はプレイヤーの再生産という面と個人(子ども)の福祉という面があるだろう。
プレイヤーの再生産という面は容易に個人の抑圧(モデルケースの押しつけ)に繋がりやすい。勿論福祉の観点からもパターナリズムの問題もあるし、子どもの「幸せのため」を印籠にして全て許される世界は、誰も幸せになれない。(子どもの幸せのため?「幸せ」って何?定義は?と言われると苦しい。)
「性と金」が個人にとって大事であり、どう教育すべきかも大事だが、そもそも、それを(公)教育のカリキュラムに組み込むべきか否かは、別途議論が必要となる。そしてそれは(公)教育とは何か、公共空間とは何か、ということに繋がる。そして、自分の感心はそこにある、ということの備忘録のために書き始めたら長文になって困った。
ここまでお付き合い頂いた奇特な方(がもし存在するとしたら)には感謝申し上げます。そして素人の独り言の備忘録でありますので、客観性(根拠や出典の明示)が著しく欠けておりますのでお気をつけ下さい。