ピコ・シノブ

神奈川県は三浦市に移住して1年が経過。日記をフィクションで付ける試み。

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最近の記事

2016年9月20日(火)のひとこと「ガッツ」

夕方、海外駐在から暫くぶりに帰任した人が、社内で「戻ってきました、また宜しくお願いします」の挨拶まわりをしていた。同行してまわっていた直属の上司が、私を含む余り面識のない若い世代のことを紹介してくれていた。私については「ピコさんは、毎朝8時前には出社している、ガッツがある子」と話していた。 私は毎朝7時に会社に出社する。4時半に起きて5時半に最寄り駅を出発する電車に乗る。 朝早いと、お客さんから電話が掛かってきたり、上司から突然の頼まれごとをすることがない。朝早いと、駅ま

    • 2016年9月27日(火)のひとこと「イタリア生まれの新顔さん」

      イタリア製の靴を買った。靴の裏がとても滑らかで、つるつるしている。 うちは高台に建っているので、玄関を出たあとすぐ、急な坂を下って表に続く小道へおりなければならない。この坂がなかなか急で、イタリアのつるつる美肌では踏ん張りがきかず、お尻から転んだ。朝5時の、まだ露っぽい地面とも相性が良すぎたのだと思う。 そのまま、電車に乗って出かけた。駅からオフィスビルまで続く地下道は、よく見てみると色々な素材で出来ている。普段は気に留めることもなかったけれど、どうやら日本には馴染みのな

      • 2016年9月16日(金)のひとこと「遠洋漁業のお楽しみ」

        アメリカから来日した海外のお取引先さんが、「今週は日本、来週は台湾、韓国、中国、タイとアジアを周遊して、そのあとカナダまで戻って漸く家に帰れるんだ」と言っていた。「家族には、また来月!と言い残して出かけてきたよ」とも。全行程1ヶ月弱の営業行脚である。これは、現代の遠洋漁業だな、と思った。 2015年10月10日(土)放送のアド街ック天国で、神奈川は三浦市の三崎口が特集されたときに、船乗りを目指す高校を卒業したばかりの男の子が取材されていた。ように思う。帰港はいつになりますか

        • 2016年9月15日(木)のひとこと「虫歯」

          僕たちは、24時間365日攻め入る隙を狙っている。 自然界、いわゆる弱肉強食の世界では赤ん坊や子供が狙い目らしいが、僕らの敵は、子どものうちは徹底的なまでに親の保護下にある。僕らの動きも親の手によって防御されてしまうから、攻め入ることは難しい。それでも時々、僅かな隙をついて攻め入ることが出来ることがある。この場合も、ぬか喜びしてはいけない。どうやら子供には、陣地を総入れ替えする能力があるのだ。これを食らうと、雀の涙ほどの自陣が根こそぎ無くなり、再び真っ新の敵陣に入れ替わる。

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        • ピコ・シノブの 今日のひとこと。
          6本

        記事

          2016年9月13日(火)のひとこと「のり弁史」

          のりだけじゃないのに、のり弁当と呼ばれている、そんなのり弁当が有名になるまでのお話。 むかーしむかし、あるところに、小さなおむすび屋さんがありました。看板メニューは、塩むすび。みんな、この塩むすびが大好きで、小さなおむすび屋さんには、毎朝「お昼ごはんに」、と買ってゆく人々の行列が絶えませんでした。 ある日、小さなおむすび屋さんの向かいに、別のおむすび屋さんが引っ越してきました。新しいおむすび屋さんの看板メニューは、おかかごはんのおむすびでした。みんな、小さなおむすび屋さん

          2016年9月13日(火)のひとこと「のり弁史」

          2016年9月14日(水)のひとこと「わたしは勝ち組」

          昨日の夜、「残念ながらこの世は勝ち組か負け組に分かれていて、一度負け組になると勝ち組になるのは難しいし、勝ち組と負け組の間の格差は今も開き続けているんだ」、なんてことを言っている人がいた。 わたしの毎日はとても充実している。 わたしは勝ち組に違いない。 わたしの仕事は、家族の安全を守り、疲れを癒すこと。今まできちんと成果をあげている。 大好きな主人は、毎朝毎晩食事を用意してくれるし、掃除や洗濯もしてくれる。 何より主人は、わたしのことをとても大切にしてくれるし、わたしも主

          2016年9月14日(水)のひとこと「わたしは勝ち組」