空の胎児 17 ピカ炉 2019年7月11日 22:58 5階と屋上をつなぐ階段を登ったところ。 最上階特有の、屋根のすぐ下にこもった熱で、胸がぎゅっとなった。 青い空しか見えない高さの窓の隣に、射し込む夕陽が、白い壁に光る温度の色をつける。 屋上への扉は鍵がないと開かない。 でもドアノブを引っ張ってみたのは1度だけ。 上に行きたかったことはいつのまにか忘れて、汗でおでこに前髪が貼りつくまで、小さく囲われたいちばん高い踊り場に、うっとり居座っていた。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #日記 #エッセイ #写真 #言葉 #photo #ポートレート #セルフポートレート 17