54字の物語 Vol.714
今回のお話は、昔から有名なネタです。
一酸化二水素とは、別名「DHMO(Dihydrogen Monoxide、ジヒドロゲンモノオキシド)」という水素と酸素の化合物のことです。
一般的には、「水」と呼ばれています。
要は、水を小難しく表現して、その性質を恣意的に、大袈裟に取り上げ、不安を煽るネタなんです。
超有名なDHMOネタを貼っておきます。
元は、1994年にグレイグ・ジャクソンという人が「分かりやすく」まとめて、有名になったネタです。
これは、「嘘ではないけど誤解を招く極端な表現」「化学ジョーク」「意図的にミスリードを誘う説明」として、ネットを中心に世界中に広まり、多分、皆さまも一度ぐらいは見聞きしたことがあると思います。
個人的には、手品や小説にも転用出来そうなぐらい、ミスリードを誘う方法として秀逸な論法だと思います。
一方で、人って簡単に情報操作に影響されるんだ、という警笛とも受け取れます。
何故、今更手垢の付いた古いネタを持ってきたのか? といいますと、コロナやワクチンについて何ともおかしな思想とか主張とか謎理論などを目にするたび、DHMOネタを思い出してしまったので、それこそ情報操作やミスリードに飲み込まれないようにとの注意喚起を込めて、書かせていただきました。
でも、DHMOは間違いではない分、ジョークとして通じるのですけど、コロナやワクチンに関する謎理論は間違いだらけ、半端な知識と恣意的に歪められたデータ、都合良く切り取られた情報を根拠に盲信し、正しい知識やデータを突きつけられても、それこそ歪曲されていると主張するので、何ともタチが悪いと思うのです。
多分、一酸化二水素を過剰摂取したか不足しているのか、適量を摂取したのでしょうね。