レガシーGrixis Delver徹底解説
どうも〜。
イギリスの引きこもりMOプレイヤーpiaoです!
12月にお会いできた方々、改めてありがとうございました。
そうじゃない方も、記事の閲覧ありがとうございます。
オンスロートブロックでMtGを始め、今はレガシーを主戦場としています。初めての大会からデルバーデッキを使って11年ほどになります。関西を代表するレガシー大会KMCも、カナディアンスレッショルドで優勝しました。
2023年は8月頃から《オークの弓使い》入りのGrixis Delverを回し始め、11月のEternal Weekend Europeに向けてデッキの改良と練習を重ねました。この期間の主な戦績は以下になります。
9月9日 Legacy Challenge (MO) 4th /51
9月30日 Legacy Qualifier (MO) 6th /176
10月14日 Legacy Challenge (MO) Winner /63
10月29日 Legacy Challenge (MO) 3rd /91
11月12日 Legacy Challenge (MO) 3rd /115
11月18日 Eternal Weekend Europe 2023 Legacy (Tabletop) 15th /713
12月8日 Eterhal Party Osaka (Tabletop) 9th /163
MOでの複数回のプレイオフや優勝に加え、久々に出た紙の大型大会でtop16と、自分としては胸を張れる結果になりました。また、使い続けたメイン《四肢切断》《呪文貫き》の形が、世界のプレイヤーにpiao型のGrixis Delverとして認識されるようになり嬉しいです。
本稿では、デッキリストの変遷と背景、そして一般および各デッキへの戦略と戦術を紹介します。
最近のGrixis Delverは《溶鉄の崩壊》型が主流ですが、《四肢切断》型の立ち位置も悪くなく、特にミラーマッチでは若干分があるのではないかと思っています。また、軽い呪文が多く軽快なテンポ感を持つこのデッキは、長年愛されるレガシーテンポの祖:カナディアンスレッショルドに似ているところがあります。ぜひ最後まで読んでみてください!
オークの仲間
オークとオーク
初めは《オークの弓使い》の実力が不明だったのと、値下がりを待つため3枚でGrixis Delverを回していたのですが、出し合いになるマッチではたくさん引きたいため結局4枚採用することになりました。今ではこの考え方が定着しましたね。「オークはオークで対処しろ」です。
オークと打ち消し呪文
瞬速持ちの《オークの弓使い》は相手ターンにキャストできるので、土地を立てて打ち消し呪文を構える動きと相性がいいです。また、場に出なければCIP能力が誘発しないので、打ち消しは相手の《オークの弓使い》への最適解の1つです。そこで僕は初め、除去と打ち消しを兼ねる《湖での水難》を試していました。
悪くないのですが、色マナ要求の高さとコスト2である点が足を引っ張ることが多く、《濁浪の執政》に弱いのが微妙でした。一方、《呪文貫き》は1マナで取回しが良く、相手もケアしづらいようで割と刺さります。《オークの弓使い》を打ち消せない《呪文貫き》が環境最良の妨害札かは議論の余地があるものの、丸いカウンターとして1枚採ることにしました。青いインスタントなので《思考囲い》より使いやすいです。
オークと追加除去
追加除去にも工夫が求められました。最初期に2枚採用された《殺し》は、黒いクリーチャーばかりのデッキが増えて信用を失います。しかし、多くのリストが採用する《邪悪な熱気》は、ダメージ量にムラがあり、赤マナの依存を高めるため好きになれませんでした。《オークの弓使い》や《稲妻》で落とせない高タフネス生物に効率良く対処できる除去はないかと悩んでいたとき《四肢切断》を再発見します。
昔からデルバーデッキのお供であった《四肢切断》は、
色マナ関係なく打てる
対象クリーチャーの色を選ばない
ダメージでなく修正によってコンバットに貢献する
《虚空の杯》に引っ掛かりにくい
という強みがあり、環境の高タフネス生物をほとんど除去できます。具体的には《練達の地下探検家》《カザド=ドゥームのトロール》《忍耐》《エルフの開墾者》《聖遺の騎士》《濁浪の執政》《死の影》など。さらに、
土地が少ない序盤はライフでコストをまかなう
残ライフがタイトになったら黒マナで支払う
と、Grixis Delverでは場面に応じて調節が利くため使い勝手が良いです。
オークとEternal Weekend
《四肢切断》《呪文貫き》の形で手応えをつかみ、サイドボードや土地を微調整して、以下のリストでEternal Weekend Europeに出場しました。
黒い生物が減り価値を取り戻した《殺し》をストンピィやビートダウンデッキへの対策としてサイドボードに。やはり0マナの除去は強力です。また、クリーチャーを横展開するデッキや《石鍛冶の神秘家》で勝ちにくるデッキへのサイド要員として《火の中へ投げ捨てる》に枠を割くことにしました。苦手なデスタクを主に意識した1枚だったのですが、Eternal Weekend Europeではデスタクに当たらず、《溶鉄の崩壊》と入れ替えたEternal Party Osakaで逆に当たる、と裏目った感があります…笑
オークと付き合う
結局、相手の《オークの弓使い》は、
《オークの弓使い》で除去する
《目くらまし》に引っ掛ける
《渦まく知識》は打てるときに打ってしまう
タフネス1のクリーチャーは《オークの弓使い》の被害をケアする
という方法で何とかなっています。
土地のゆくえ
上でさらっと書いた「土地の微調整」ですが、ここにも色々な試行錯誤と苦労の末に辿り着いた結論があります。デルバーデッキの真骨頂である疾走感を出すための肝となる土地の扱い方を含む事項をこの章で説明します。この章の後は「主要なアーキタイプの傾向と対策」が続きます。23ものデッキに対する所見とサイドボードプランを記載しました。
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