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vol.14子どもたちの大きな未来に寄り添う【伝説のピアノ指導者の教え】

「伝説のピアノ指導者」と呼ばれた人物が、弟子を呼び出し「あること」を依頼する。それは、表舞台では語ってこなかった「ピアノ指導で大切なこと」を世の中の指導者に伝えること。テーブルに置かれたボイスレコーダーに向かって「伝説のピアノ指導者」は語り続ける。それが自分の最後の仕事とでも言うように。青白く燃える炎のように、静かに、熱量を持って…

【伝説のピアノ指導者の教え】Introductionより



景気が悪くなると、その影響はまず習い事にくると言われる。


まぁ、そうかもしれないね。



だが、不景気でも、苦しいときでも、

我が子にだけはと、お金をかける人もいる。


その裏にはね、

「続けたい」「続けてほしい」という願いが込められている。



そんな願いを一心に託されているのが、我々習い事の指導者だ。



苦しいときでも、お金を払ってくれる。

そのことの尊さを忘れてはならない。



それは、希望であり、我々の価値だ。




我々の仕事は、最後の生徒がいなくなるまで続く。


たとえ、生徒が一人になったとしても、

責任はまったく変わらない。



むしろ、たった一人を幸せにできなくて、

どうやって音楽で、ピアノで人を幸せにできるのだろう?



どんなときでも、生徒の力になってあげられるのがピアノ指導者だ。




生徒が苦しいときには、最も身近な大人として支えになってあげよう。



生徒が嬉しいときは、それを倍にしてあげよう。



生徒が泣いているときは、その涙の価値を教えてあげよう。



生徒にとって、親の次にやさしい存在が、我々ピアノ指導者なんだよ。




どんなに小さなピアノ教室にも、幸せと喜びがある。



たとえ生徒が一人になっても、

その一人の喜びのために誠実に、心をつくす。


明るい、幸せな未来を一緒に考える。



その人間としての美しさが、我々の存在価値だよ。




「たかが習い事の先生が何を言う」

そんなことを言う輩もいるかもしれない。


でも、そうじゃない。



たかが習い事の先生だからこそ、

子どもたちの未来をここまで考えられるんだよ。




我々は、小さな花かもしれない。


だが、子どもたちの大きな未来に寄り添っていけるのは、


我々「ピアノ指導者」だけなんだね。




(この物語はフィクションです)



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藤拓弘(とう たくひろ)ピアノ講師ラボ主宰
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